横目流し目 働いてもダメ、働かなくてもダメ

長く使っているコインケースと新調した財布。お地蔵さんの札の話はまたの機会に

3月15日はとっても験(げん)のいい日だったのですね。天赦日(てんしゃにち)と一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)と寅の日が重なったんだそうです。
天赦日は「天が万物を赦(ゆる)す日」で、さまざまな吉日のなかでも最上の日だそうです。1年間に約5~6日しかない貴重な日です。一粒万倍日は「一粒の籾(もみ)が、一万倍も実る稲穂へと成長しますように」といった願いが込められているのだとか。年間に約60日やってきます。寅の日は、俊足のトラにあやかりお金を使ってもすぐに財布に戻ってくるし、トラの身体の色である黄色は金運を向上させてくれる色だと。12日ごとにやってきます。
で、この3つの日が重なるという非常に珍しい験のいい日だったと。宝くじを買いに走った人も多いのではないでしょうか。
僕はといえば、この日から新しい財布を使い出すとお金が貯まるということで、財布を新調しました。しかし、ただ新しい財布にすればいいということではなくて、いろいろ儀式のような手順……。僕は70年ほどの人生で、そういうことを一切してこなかったわけで、そういうこともやってみようというのは、余程窮しているのだなあと自分でも思います。
でもね、そういうことをやると自然にお金が増えていくような錯覚を起こしてね。気持ちだけ大きくなってしまいました。こういう時は危険だよね、錯覚が物欲を刺激してネットでポチポチやってしまいそうです。実際汗水垂らして働いて、その上でお金になるわけですから、働かないとダメなんですけど僕の場合仕事をすればするほどお金が出ていく……。この矛盾を一体どうしたらいいのか悩みどころですね。働いてもダメ、働かなくてもダメ。ダメ、ですね。

===

INDEX

    1. 横目流し目 働いてもダメ、働かなくてもダメ
    2. 清水哲男のサンクチュアリ
    3. Prof. 田川の揺れる音楽道
    4. しみてつコラム「トホホ……」
    5. 揺れて歩く人々の問い vol.75
    6. 清水哲男写真展・イベント開催のお知らせ
    7. ご購入のご案内

    ===

    清水哲男のサンクチュアリ

    酒津屋@栄 森の地下街,名古屋市

    名古屋の人ならわかるだろうが、酒津屋はサカツヤと読む。
    名古屋に行くと必ずと言っていいほど覗く。ここを目指してというわけではないが、栄というターミナルの地下街にあり、次へ向かうまでの時間潰しなどでビールでも1杯などとつい立ち寄ってしまうのだ。運営母体は〈サカツコーポレーション〉という企業で、ホームページによると〈東海北陸地区にて、飲食店への酒類・食品の販売及び一般顧客への酒類・食品のディスカウント販売ならびにインターネットを通じた酒類の販売を展開している総合商社〉ということだが、この店は小体でグループ全体で185億円も売り上げている企業傘下だとは思えない。
    昭和40年開店だから59年、来年で還暦ということになる。人気の理由のひとつに開店時間があるだろう。月曜日から金曜日からは午前10時から営業。朝飲みや昼飲みの客も多い。土曜日、日曜日、祝日は朝7時から店を開けるそうだ。もちろん朝食や昼食をという酒を伴わない客もいる。しかし、経験で言うと飲んでいない客に遭遇することは難しい。みんな結構早い時間から威勢よく呑んでいる。カウンターはなくテーブル席ばかりだが、6人か8人は座れるテーブルをうまく使い、1人客でも気兼ねすることもなくゆっくり飲れる。
    ここで目立つのは女性のひとり人客の多いことだ。若いカップルも多い。もちろんサラリーマン、どこかの大学の先生という風貌のお年寄り、かなり高齢の女性ひとり客など、この人は飲むんだろうなという客がひっきりなしに入ってくる。
    安い! 生中410円、日本酒大530円、トリスハイボール300円、つまみは言うまでもない。酒が安ければ当然つまみも安い。ジャコ天(1枚210円)かハムカツ(130円)をかじりながらサッポロ黒ラベル(大550円)ってのが時間潰しにはちょうどいい。はっきり見たわけではないが、瓶ビールはクーラーボックスに氷水で冷やしていたような気がする。それがいちばんよく冷えるんだな。
    名古屋に行くと必ず覗きたいってわけではないが、自然に足の向く酒場だ。(名古屋市中区栄3-5-12 栄森の地下街南一番街)

    若鶏唐揚げ480円だったかな……

    ===

    Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

    Doomsday Clock:The scenery of a nuclear power plant

    https://soundcloud.com/yurete_aruku/doomsday-clock
    Doomsday Clock
    There are only 90 seconds left until the end of the world. The “Doomsday Clock” warns us. Whether it’s nuclear war or nuclear power plants, nuclear steal humanity’s future. But for now, time ticks away as usual.
    終末時計
    世界の終わりまで残された時間はわずか90秒。「終末時計」が警告を発する。核戦争であれ、原子力発電所であれ、核は人類の未来を奪うのだ。しかし、時間は平穏に刻まれている。
    ===

    揺れて歩く人々の問い vol.75

    「あなたは同窓会に出る派? 出ない派? どちらですか?」

    つい最近清水哲男は卒業以来50年目にしてはじめての高校の同窓会に出席しました。今まで同窓会などに全く興味はなかったのですが、これもよる年波でしょうか。なんだかノスタルジーに浸っている自分がおかしくも可愛くもあります。そこであなたにお尋ねです、「あなたは同窓会に出る派? 出ない派? どちらですか」
    コメントをお寄せいただいた方ありがとうございました。
    ーーー
    M.Tさん
    わたしは出ない派です。それより、同窓生の気の合う、長い時間一緒に話していて、会話が深くなるひとと二人だけで会う派です。
    ーー
    R.Mさん
    出ない派です😼
    中学卒の同窓会の幹事の下働きで散財させられて、それ以来参加してません。同窓会自体はいい催しとは思ってますがハイエナが混じってるのが大変です。何年経っても悪知恵はぬけない輩に困ったものてす。
    ーー
    K.Kさん
    近くで行けそうなら行くけど…というくらいで出ない派になるんかなあ。
    ーー
    C.Hさん
    出ない派です。長い人生のたった一年やそこら同じ学級にいただけで、さも深く知ってるように振る舞われることに違和感があるし、そもそも学校や教師が嫌いなので。中でも特に中学校が嫌いです。😓 そんな薄い関係より、むしろ十年以上も毎日の心の声を読み合っているフェイスブックフレンズの方が大事で愛着があります。
    ーー
    F.Tさん
    ずっと出ない派で同窓会に行ったのは1回だけです。
    しかし、ふるさとへの思慕の思いとやらが歳を重ねると共に強くなってきたような気がします。
    これからは時間が許す限り出ます。同窓会という名の飲み会に…。
    ーー
    M.Fさん
    学年全部の同窓会には行ったことはありませんが、ゼミの同窓会には参加しています。
    36年たってもみんなキャラは変わらないのがうれしく思います。先生から教えて頂いたのは経済学で50年目の恋は50年目の恋なく麻雀だけでしたが、今も続く友との出会いは先生のおかげだと空に向かって感謝です。
    ーー
    F.Tさん
    うちは小中の同級生が仲良くて普段からよく会ってるもんで、わざわざ形式張った疲れるようなとこには行ってないです。
    ーーー
    詳しくは
    https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2793735487442379/
    をどうぞ。
    次回〈揺れて歩く人々の問い vol.76〉は、
    「あなたは験を担ぎますか?」です。つい最近も「一粒万倍日」とか「天赦日」とかが話題になってましたね。FBグループ「揺れて歩く人々の対話テーブル」にアップしますので、そちらにコメント書き込みをお願いします。
    ===

    しみてつコラム

    トホホ……。


    写真展の準備に追われている。
    この作業中はいつものことだが、どれだけ多くの人に支えられて僕の仕事が成り立っているかを実感する日々になる。誰の力も借りない、俺は無頼だなどと強がっていたのはいったいいつのことだろう……。それに僕はパネルやフレームも自分の作品だと位置付けてすべて自分が関わらないと、いや手をかけないと気がすまないのだ。はじめは1から10まで自分でやろうとしていた。だって無頼だからな。しかしそんなこと出来っこないのだ。
    ちゃんとした作品をちゃんと見てもらうためには、ちゃんとした仕事が必要なのだ。かと言って出来合のフレームを買ってきたり、100%製作を依頼したりすると、それは僕の作品というには不十分じゃないか。だからすべての部分にギリギリまで手をかけようとするのだ。と、今度はパネルづくりのプロ、フレーム製作のプロの仕事を邪魔することになる。裏を返せば、いかに僕がちゃんとしていないかということだ。この歳になるまでそんなことに気づかなかっただなんて、ほんとダメ男(お)だな。
    僕の写真展は「清水哲男写真展」と銘打っているが、その「清水哲男」とは僕個人のことではなく、大勢の人の力を借りて、よってたかってつくりあげてもらった、人によって人格を与えられた存在なのだ。
    「まあ言ってみれば協同人格みたいなもんだな」
    などと悦にいっていると、
    「はい清水哲男さん、ちゃんと手を動かしてね!」
    って叱られた。トホホ……。
    ===

    清水哲男写真展・イベント開催のお知らせ

    清水哲男写真展「笑う力」

    開催のご案内

    写真は出展作「東福光治、魂の画家」

    どんな逆境にあっても、どんなに悲しくて辛くても、人は笑う。
    笑う力は生きるエネルギーとなり、人は人生という透明な軌道を走っていく。
    昨年京都文化博物館別館 JARFO京・文博で開催した写真展「笑う力」に新しい作品も含めてご覧いただきます。
    2024年4月12日(金)〜17日(水)
    12:00〜18:00(最終日は16時まで)
    清水は毎日在廊いたします
    Space Mu
    〒543-0042
    大阪府大阪市天王寺区烏ケ辻2丁目2−16
    06-6771-1168


    清水哲男写真展「笑う力」会期内イベントとして

    タカダワタリズム2024開催決定!


    4月16日は高田渡さんのメモリアルデイだ。
    その日にあわせて2013年に第1回を、それから2014年、2020年と渡さんのお骨のある鹿児島で、タカダワタリズムというタイトルで渡さん縁のミュージシャンを招きライブを続けてきた。
    1回目に歌ってくれた中川五郎さんの言葉をかいつまんで紹介する。
    ーー
    2005年4月16日、高田渡さんの魂は天に帰った。だから渡さんはいたるところにいて、ぼくらが彼のことを想えば、そして彼の歌を歌えば、いつでもそこに来てくれる。
    渡さんの命日に彼を想い、彼の歌を歌う集まりを毎年やろうという話が持ち上がった。もちろんただ渡さんを偲ぶだけでなく、彼の歌を、彼の生き方を未来にも伝えていこうという集まりだ。
    そのタイトルに選ばれたのが「タカダワタリズム」という言葉。ワタリズムは、Wata-rhythmにしてWatar-ism。自分のリズムを大切にしながら人生を生き、自分のリズムで歌を歌い続け、自分の考え=イズムを持ち続けた高田渡という人を表す言葉だ。
    4月16日、きっと渡さんはぼくらのそばにやって来て、あの独特のリズムで一緒に歌い、踊ってくれることだろう。
    ーー
    4回目となる今回は大阪に場所を移して、清水哲男写真展「笑う力」展示の中で、中川五郎さんと大塚まさじさんを迎えてみんなで渡さんを想いながら歌い踊りたい。
    日時:2024年4月16日(火)
    OPEN 17:00
    START 17:30
    出演
    カオリンズ(OA)
    中川五郎
    大塚まさじ
    charge:3500円(1ドリンク付)
    会場:cafe gallery Space Mu
    所在地: 〒543-0042 大阪府大阪市天王寺区烏ケ辻2丁目2−16
    ( jr桃谷駅から259m )
    電話番号: 06-6771-1168

    https://www.facebook.com/events/756612949328672/
    ==

    清水哲男写真展「美しいニッポンの風景」

    平穏の中に息を潜めるモノ
    開催のご案内


    美しい海岸線。しかし何とも言えない違和感が漂う。
    それは彼方に巨大な建物のせいだとすぐにわかる。人々は豊かさのためにそれは必要だという。ほんとうにそうなのか……。フクシマを見るがいい。平穏な風景の中に脅威は息を潜めている。
    2024年4月26日(金)〜5月6日(月)
    11:00〜18:00(最終日は16:00まで)
    5月3日に限り清水は不在です
    @京都文化博物館 JARFO京・文博(京都市中京区三条高倉 京都文化博物館 別館)
    TEL・FAX 075-222-0302
    ギャラリー規定によりお花の贈り物はご辞退いたします。

    清水哲男写真展「美しいニッポンの風景」ギャラリー外イベントとして

    金森幸介ライブ2024 開催決定!


    会場:ふくや京都(京都市中京区三条通り東洞院東入菱屋町39)
    日時:4月29日(月・昭和の日)
    OPEN 16:00
    START 18:00
    出演:金森幸介
    charge:3000円(別途要飲食:美味しい山形郷土料理と銘酒をお楽しみください)
    主催:清水哲男事務所
    後援:特定法人京都藝際交流協会JARFO
    このライブは清水哲男写真展「美しいニッポンの風景」@JARFO京・文博(2024年4月26日〜5月6日)のギャラリー外イベントとして開催します。
    https://www.facebook.com/events/232868643231208/
    予約は清水哲男事務所にメールにて
    info@office432.jp

    ● ● ●

    ★揺れて歩くニュースバックナンバーはこちらからどうぞ。
    https://interearth.jp/archives/category/mail-magazine

    ★種子島写真集「ISLAND LIFE」「ISRAND SCENERY」好評発売中です!
    種子島の風景と暮らしを、展示した作品の中から32点に絞って収録しました。清水哲男には珍しいオールカラーの作品集です。お買い求めは、清水哲男事務所のBOOK SHOPからどうぞ。ちょっぴりお買い得な2冊組も用意しました。
    清水哲男事務所のBOOK SHOP https://shop.office432.jp/
    清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。

    ★「揺れて歩く」ご購入のご案内
    「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」は下記のネット通販をご利用ください。
    清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。エディション・エフのネット通販ではクレジットカード、各種キャリア決済、PayPal、でのお支払いを選択していただけます。
    エディション・エフのブックショップ
    https://editionf.thebase.in/items/27544027
    清水哲男事務所のBook Shop
    https://shop.office432.jp/
    「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
    頁数:192p
    体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
    ISBN:978-4909819086
    2020年4月15日 初版発行
    価格:2420円(本体2200円+税)
    最後までおつきあいありがとうございました。
    本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
    ======
    発行:揺れて歩くニュース編集室
    発行者:清水哲男
    Mail:info@office432.jp
    揺れて歩く人々の対話テーブル
    https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/
    【揺れて歩く&妄想ラジオ】第2、第4金曜日 20:00〜21:00
    https://www.facebook.com/shimitetsu.nagayan.mousouRadio/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です