INDEX
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横目流し目 ああ忙しい
熱い季節が近づいてきました。清水哲男にとって1年のうちで最も忙しい3カ月がはじまろうとしています。
まず4月16日から20日までは、大阪桃谷Space Muで写真展「時間の隨（まにまに）」を開きます。さらに4月29日から5月11日までは、京都文化博物館JARFO京・文博で同じく写真展「時間の隨」を。これは日常の何気ない風景の中に隠れた物語や夢や希望や社会が抱え込む問題などを、写真と文章で解き明かそうというものですが、4月刊行予定の拙著「時間の隨」収めた写真と文章からピックアップしたものをご覧いただこうと思っています。
そして清水哲男の写真展の恒例となりましたが
4月16日 タカダワタリズム2025＠Space Mu
出演；大塚まさじ、中川五郎、大庭珍太、カオリンズ ¥3500
4月20日 金森幸介ライブ＠Space Mu
出演：金森幸介 ¥3500
4月29日 ナオユキライブ＠ふくや京都
出演：ナオユキ ¥3000（これ以外に1ドリンク以上飲食お願いします）
という3本のライブを開催して写真展と新刊出版を盛り上げようと思っています。詳細につきましては後日お知らせいたします。
というわけで、造本・出版作業、写真展の準備、イベントの仕込みを3つ並行して進めております。時間の経つのはあっという間。少しでも気を抜くととんでもないことになりそうなので、気を張って一つひとつきっちりやっていこうと思います。さてさてどうなりますことやら。
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Prof.田川の揺れる音楽道 #79
Cien Años de Soledad
Cien Años de Soledad
La historia de la familia. Nace uno solo, hereda, comparte el tiempo y muere solo. En la sombra del linaje yace un siglo de soledad.
百年の孤独
家族の歴史。ひとりで生まれきて代を継いで時間を共有しひとりで死んでいく。系譜の陰には百年の孤独が潜んでいる。
音楽：田川文彦
写真：松原誠 清水哲男
©︎Office432, F.Tagawa, M.Mtsubara, T.Shimizu 2025
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清水哲男のサンクチュアリ
立ち呑みまつい@京橋駅前,大阪市城東区
元気だ。ひと言で言うならそれに尽きる。店員も客も元気なのだ。いや、このまちすべてが元気なのかもしれない。ひとりで黙々と飲む客。楽しく会話しながら飲む女子ふたり。わいわいとにぎやかな数人のグループ。そしてカウンターの中で忙しく立ち働く若い店員たち。醸しだされる一体感は昨日や今日できたものではない。聞けば昭和27年創業というから60年以上の歴史を刻んできたことになる。なるほどと頷く。
「背中を向けてすんまへん いつでも呼んでや〜」
向けた背中に書かれた文字は伊達ではない。声をかけるとすぐに反応してくれる。忙しくても客を無意味に待たせることはない。おでん（170円〜250円)、どて焼き（450円）は瞬時に出てくる。ソース2度づけ禁止の串カツ(170円〜500円)も種類が豊富でいい。名物なるものもある。どて焼きもそうだが、イチオシはおでポテ(450円）だ。おでんのじゃがいもとたまごをつぶしたポテサラだが、おでんの出汁がきいてとてもうまい。
燗酒（400円)を頼むと大ぶりの錫の徳利からずっしりした錫のコップに並々と注いでくれる。客はそれを口から迎えに行く。まるで酒に最敬礼をしているようで、ここでは酒がいちばん偉いということを物語る風景だ。酒1杯5分で出て行く客もいれば、けっこう長っ尻の客もいる。飲み方は自由、過ごし方も自由。まさにサンクチュアリを体現した店だ。
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揺れて歩く人々の問い vol.92
あなたは大阪万博に興味ありますか？ 行きたいと思いますか？
なんだかんだといろんな問題を抱えながら、大阪万博は4月13日にスタートするそうです。地球上のあちこちで紛争が起き、弱肉強食のような世界がひろがり、万国博覧会をやるような状況ではないような気がするのですが……。➕➖どんな興味でも構いません。あなたは興味がありますか？
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Masako Fujiiさん
私の生まれた翌年（1970年）の万博は成功したので、それで終わりにしときゃ良かったのに…。
20年後の花博はしょぼ博に……。今回はそれ以上の結果になりそう。
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古藤只充さん
興味あり。コケないかと期待でワクワクです。
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Fumihiko Tagawaさん
興味あり。同じくコケて伝説になることを期待しています。
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山田 正博さん
こんなに興味を失くす自分に驚いてます。全く行きたいと思えません。なんでこんなにつまらなそうなのか、責任者出てこい！って感じです。
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松園 功さん
70年、花博、愛地球博と観に行きましたので、出来れば観に行きたいですね。
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今回コメントを寄せていただいた方、ありがとうございます。詳しくはこちらをどうぞ。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/3135313956617862
次回92回目の問いかけは、「最近よく耳にする『壁』ですが、あなたには気になる『壁』がありますか？」です。〈揺れて歩く人々の対話テーブル〉でのご回答よろしくお願いします。
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しみてつコラム
おたがいさま
それはきっとおたがいさまなんだろうな。
とある居酒屋でのことだ。隣り合わせた3人組の楽しそうな会話が耳に届いてきた。話題は50年も60年も前のテレビ番組の話だった。「チロリン村とくるみの木」「ひょっこりひょうたん島」「少年ジェット」「宇宙少年ソラン」「スーパージェッター」そんなタイトルがあふれるように出てきた。ぼくと完全に同世代だ。グラスを傾けながら彼らの話に聞き入ってしまった。
高校の話になった。
「あの高校も去年なくなっちゃったな」
ん!? それはぼくの通っていた高校もそうだった。
「失礼ですが、どこの高校ですか？」咄嗟に尋ねていた。
「京都市立T高校です」
「ぼくもT高校出身です」
話を続けると3人はぼくと同じ年に生まれて、同じ高校に通って、同じ時間を過ごしていたのだ。「奇遇ですね……」などとしばらく話を続けた。同級生の話や教師の話、だがほとんど共通の話題はなかった。
名前を尋ねた。O君とK君とM君だ。O君は同じ科目をとっていた。K君は隣のクラスだった。M君は……。ああ、そう言えばそんなやつがいたなと微かな記憶がよみがえった。ぼくは確かにこの3人を知っていた。だけど彼らはぼくのことなど記憶の片隅にもないようだ。ほとんど言葉を交わしたこともないはずだから、それはそれで仕方のないことだ。
50年という時間を経て再会したのだ。だけどそんな驚きも感動も何もない再会だった。それはきっとおたがいさまなんだろうな。彼らに別れを告げ先に居酒屋を出た。もう会うこともないんだろうなと思い振り返った。小さな暖簾が風に揺れていた。
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