INDEX
- 横目流し目 時を紡いで
- Prof. 田川の揺れる音楽道 #81
- 清水哲男のサンクチュアリ 満マル京都西院店
- 揺れて歩く人々の問い vol.94
- しみてつコラム『人生につけるタイトル』
- 写真展のご案内
- ご購入のご案内
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横目流し目 時を紡いで
今回の写真展「時間の隨」、それぞれの作品にタイトルをつけようと思っている。ぼくの写真展では珍しいことだ。
タイトルをつけるというのは、見る人の思いを自分が目指した方向に導こうとするものだと思っている。ぼくはできるだけ予断を持たずに写真を見て欲しいと思っているので、ひとつ一つの作品にタイトルをつけるのを避けてきた。写真展自体の大きなタイトル=テーマの中になぜその写真が収められたのはなぜなのか。そのことを見る人に考えてもらいたいという思いからだった。
だけど今回は、そこから一歩踏み込んで写真に写っていない、言わば風景の裏側にある物語を感じてもらうために、あるいは想像をしてもらうために個々の作品にタイトルをつけることにした。タイトルはその物語の1行目で2行目からを見る人に自由に考えて、物語を完結させてもらおうと思ったのだ。つまり今回の写真展のタイトル「時間の隨」はまとまったテーマを表すものではなく、考えるヒントの断片を集めたものなのなのだ。
あれっ!? 写真展に並んでいるのはぼくの人生の断片かもしれないな。断片にはタイトルをつけられるのに、人生にはタイトルをつけることができない。これまでのぼくの人生にまとまったテーマなどないのかもしれない。テーマ、テーマって人にはあれほど言ってたのに……。そんなことを思った。
そうか、これからの人生は、人生につけるタイトルを探すための時間なのだ。
そして、ぼくの人生の物語は1行目から最後の1行までぼく自身が書き上げるのだ。
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Prof.田川の揺れる音楽道 #80
A Sad Song
A Sad Song
In nights where lost hours are all I can number
I wonder, can we ever rise from sorrow’s slumber
And find our smiles again?
A sad song, a secret each heart does keep.
悲しい歌
失った時間ばかりを数えてしまう夜
人はいつか悲しみを乗り越えて
笑顔に戻れるのだろうか
誰の心の奥底にもある Sad Song
music by Fumihiko Tagawa
Photo by Tetsuo Shimizu
©️OFFICE432, F.Tagawa & T.Shimizu 2025
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清水哲男のサンクチュアリ
満マル 京都西院店@西院, 京都市右京区
店の何にひかれるか。まあ、人それぞれだろうけど……。たとえば料理の味や取り揃えられたお酒の種類、今なら値段がリーズナブルなどということが外せない要素になるのだろうか。接客を上げる人もいるだろう。
満マル京都西院店はとても気持ちのいい店だった。大阪発の居酒屋チェーン店のひとつだ。「ん? チェーン店の居酒屋かあ。それだけで行く気失せるなあ」という人もいるだろうな。そんな人にもぜひオススメしたいのがこの店だ。言っておくが他のチェーン店のことは知らない。
この店にはたまにしか行かない。しかも昼間だ(11:30開店)。昼間は厨房に2人、ホールに1人の3人で広い店を切り盛りしている。ランチもある店で、当然その時間帯は忙しくなる。てんてこ舞いといってもいいときも。でもホールに立つ彼女、まいさんから笑顔が消えることはない。しかも元気なのだ。気持ちのいい店だな。そんな印象だった。その上料理も酒もまずくない。店内の様子をうかがうとリピーターも多いようだ。
いつもなら何を頼んでいくらだったみたいなことを書くのだが、そういうことよりも今回は明るくて元気な雰囲気を推したい。それはホールに立つ女性、まいさんの個性によるところだろうという人も多いはずだ。
違う日の違う時間帯に行ってみた。まいさんとは違う女性がホールに立っていた。その女性も彼女同様元気で笑顔の素敵な人だった。夜の忙しい時間帯だったけど焦ったり慌てたりイライラしたりする様子は一切なく、客の呼び声や注文に笑顔でテキパキ応じていた。人が変わってもこの店の雰囲気は変わらず居心地のいいままだった。
そういえば支払いを済ませて帰っていく客のほとんどが、笑顔で店をあとにして行った。多分みんな同じ思いなんだろうな。居心地の良さがいちばんなんだよ。
念のために言っておくが、何を食べても飲んでもとてもリーズナブルだった。サンクチュアリと呼ぶにふさわしい店だ。
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揺れて歩く人々の問い vol.94
あなたが経験した人生最大のピンチを教えてください
人生70年生きてきて、1度や2度は「ああこれで俺も終わりかな」と感じたことがあります。その中で最大のピンチはと問われるとと、ぼくは2017年の大腸がん手術だと躊躇なく答えます。ステージ4と診断された手術も大変でしたが、その後の抗がん剤治療はもっと大変でした。だけど、そのピンチがあったから、そのピンチを乗り越えられたから今があるのだとつくづく思います。さて、あなたはどんなピンチを乗り越えてきましたか?
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松園 功さん
昔のお仕事で某事務所に監禁状況で、数時間交渉したことかな?
胃袋が口から出そうな位の胃痛。
正座した足が感覚が無くなり、帰っていいと言われても、立てなくて転倒、事務所中が爆笑だったあの日ですね。
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Fumihiko Tagawaさん
ボクの場合は軟禁でした🤭パンとコーヒー牛乳がでて
「いつでも帰っていいから」と言われて。
でも、なかなか帰してくれなかった….。
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山田 正博さん
本厄真っ最中の頃腹痛を感じて近所の病院を受診すると触診もされずに「胃腸炎」と診断されたのがピンチの始まり。処方されたビオフェルミンは効く筈もなく2日経過して痛みは増すばかり。耐えきれずに深夜受け付けの胃腸内科に飛び込んだら当直医が「多分虫垂炎ですが、診断出来る医師が出勤する迄お待ち下さい」とストレッチャーの上で効かない痛み止め点滴受けながら朝までのたうち回って耐えたのがピンチのピーク。朝10時頃に出勤したまともな医師による触診とCTで「虫垂破裂による腹膜炎」の緊急診断を受けたのが最終ピンチ。「此処で手術を希望しますか?」と問われるも朝まで放置する病院など信用出来ないので医療センターでの手術を希望して救急搬送されたが、先程撮影されたCTなどの情報の引継ぎされず痛みに耐えながらもう一度CT検査された時に「死」を覚悟しました。医師との出会いは運です。運悪く藪の掛け算になると結果「ひも医者受診」になってしまうと実感した経験でした。生きててよかったです。
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Masako Fujiiさん
ピンチだなと思った事があまり無いので最近買ったピンチの話です。
うちの近所にはカインズがないので、たまたま行ったら物珍しくて、ただのホームセンターなのに3時間もうろちょろしました。
で、買ったのが洗濯物干すピンチ一個だけ。ただこれがベストバイとも言える一瞬で全部取り込めるローラー付きのピンチが付いているものなのです。
雨がふっても一瞬で取り込めるとの触れ込みを見て買ったのですが、お風呂場で干すので急がないけど、がさっと全部抱き込んで引っ張るだけなので楽だし気持ち良い。
人生最高のピンチの話になっちゃいました。
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コメントいただいた皆さん。ありがとうございました。コメントは以下のページから。
https://m.facebook.com/groups/1651099238372682/permalink/3177329415749649/
次回95回目の問いかけは「あなたが時間の流れを感じるのはどんな時でしょう?」です。〈揺れて歩く人々の対話テーブル〉でお気軽にコメントくださいね!
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しみてつコラム
人生につけるタイトル
今回の写真展「時間の隨」、それぞれの作品にタイトルをつけようと思っている。ぼくの写真展では珍しいことだ。
タイトルをつけるというのは、見る人の思いを自分が目指した方向に導こうとするものだと思っている。ぼくはできるだけ予断を持たずに写真を見て欲しいと思っているので、ひとつ一つの作品にタイトルをつけるのを避けてきた。写真展自体の大きなタイトル=テーマの中になぜその写真が収められたのはなぜなのか。そのことを見る人に考えてもらいたいという思いからだった。
だけど今回は、そこから一歩踏み込んで写真に写っていない、言わば風景の裏側にある物語を感じてもらうために、あるいは想像をしてもらうために個々の作品にタイトルをつけることにした。タイトルはその物語の1行目で2行目からを見る人に自由に考えて、物語を完結させてもらおうと思ったのだ。つまり今回の写真展のタイトル「時間の隨」はまとまったテーマを表すものではなく、考えるヒントの断片を集めたものなのなのだ。
あれっ!? 写真展に並んでいるのはぼくの人生の断片かもしれないな。断片にはタイトルをつけられるのに、人生にはタイトルをつけることができない。これまでのぼくの人生にまとまったテーマなどないのかもしれない。テーマ、テーマって人にはあれほど言ってたのに……。そんなことを思った。
そうか、これからの人生は、人生につけるタイトルを探すための時間なのだ。
そして、ぼくの人生の物語は1行目から最後の1行までぼく自身が書き上げるのだ。
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写真展のご案内
清水哲男写真展「時間の隨」
漂い流れ消えていく日々
些細な心の安らぎ、痛みからこの国と社会が抱えた歪み、矛盾、問題まで。
日常の何気ない風景に隠された物語を写真と文章と音楽で読み解く。
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@Space Mu (大阪市, JR桃谷駅徒歩5分)
2025年4月16日(水)〜20日(日) 12:00〜18:00
OPENING EVENT『タカダワタリズム2025』 16日(水)18:00〜
FAWELL EVENT 『金森幸介ライブ』20日(日)18:00〜
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@JARFO京・文博(京都市中京区:京都文化博物館)
2025年4月29日(火・祝日)〜5月11日(日)12:00〜18:00
OPENING EVENT 『ナオユキ独り舞台』29日(火)
16:30 OPE 18:30 START
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【「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要】
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
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最後までおつきあいありがとうございました。
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