INDEX

  1. 横目流し目 前半戦、無事終了しました
  2. Prof. 田川の揺れる音楽道 #83
  3. 清水哲男のサンクチュアリ 大盛屋
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.96
  5. しみてつコラム にかえて
  6. 写真展のご案内
  7. 清水哲男新刊書のご案内
  8. ご購入のご案内

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横目流し目 前半戦、無事終了しました

4月15日清水哲男写真展オープニングライブ『タカダワタリズム』打ち上げ風景

4月5月写真展シリーズの前半戦が無事終了しました。
大阪市天王寺区のSpace Muさんでやらせてもらうのはこれで3年目。オーナーご夫妻のキョンちゃんリョウちゃんもとってもいい人で、ぼくにとってその人柄がそのまま空間に染み付いたみたいなとても居心地のいい場所はまるで自分の家にいるような感じで、リラックスして5日間、いえ、準備・撤収まで入れると1週間たっぷり楽しませていただきました。本当にありがとうございました。
今回の写真展『時間の隨』は、ぼく自身の時間の流れを可視化しようと試みたもので、ひとつのテーマに基づいて構成するという従来の手法を大きく変えました。あの時あの場所で出くわした風景。そんな写真が並びました。いつもとは違うカラーの作品が大半を占め、「清水哲男はこんな写真も撮るんだ」「撮れたんだ」という声を多数いただき、ぼく自身も今までとは違う手応えを感じました。おかげさまで普段は売れないぼくの写真ですが、3点のお買い上げがありました。ありがとうございます。
写真展開催にあわせて出版した新刊『時間の隨』も好評で、大勢の方にお買い求めいただきました。既刊書も含めて手元を離れて旅立ってゆく風景は、この仕事を続けてきて本当に良かったと感じる瞬間でした。『時間の隨』は無理をして写真展に間に合わせてよかった、無理を聞き入れてくれた出版社、印刷会社の皆さんには感謝しかありません。
大阪でなんの足掛かりもないぼくにとって初日のライブ『タカダワタリズム』と最終日の『金森幸介ライブ』は、大勢の人にギャラリーまで足を運んでいただく絶好の機会。今回も大勢の皆さんにお越しいただきました。ライブ音響はリョウちゃん、打ち上げの料理はキョンちゃんと、2人の力が多くの笑顔を生み出してくれて、みなさん大満足でした。もちろん、初日の中川五郎さん、大塚まさじさん、大庭珍太さん、カオリンズそして最終日の金森幸介さんのライブの素晴らしさはあらためていうに及びません。本当にありがとうございました。
さて、ひと息ついている暇もなく後半戦に突入します。前半戦の成果を大切に、反省すべき点は改めて、後半戦も全力で走り抜けたいと思います。みなさん本当にありがとうございました。そして引き続きよろしくお願いいたします。
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Prof.田川の揺れる音楽道 #83
時間の隨 漂い流れ消えてゆく日々


Days drift by with time, flowing and fading away.
時間が進むのを止めることは誰にもできないけれど、それに身を委ねるのではなく分解しちゃえ。そうしたらぼくの時間が見えてくるのではないか。ぼくの時間が紡げるのではないかと。そんなことを思って、日々何気ない風景の中に、背景に隠されている物語を撮り、書き続けているの。それを田川文彦さんの音楽に乗せて繋いでみた。あの時あの場所でぼくの目の前にひろがっていた光景。それは紛れもないぼくの時間のひとコマなのだ。
No one can stop the advance of time, but instead of surrendering to it, what if we break it down? Wouldn’t my own time become visible then? Wouldn’t I be able to weave my own time? Thinking about such things, I continue to photograph and write the stories hidden in the everyday scenery, in the background. I’ve tried connecting them with Fumihiko Tagawa’s music. The scene that unfolded before my eyes at that time, in that place – that is undeniably a single frame of my own time.
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清水哲男のサンクチュアリ
焼肉大盛屋@鶴橋商店街, 大阪市東成区(JR、近鉄鶴橋駅西口スグ)

ご陽気な大盛屋のママ

なぜだかよくわからないが、このまちに来ると俄然元気が出る。
駅を出てすぐにこの商店街に潜り込む。そう、潜り込むという言葉がピッタリくる。アーケードのかかった通りは狭い。大勢の人と身体を擦り合わせながら歩く。あちこちから声がかかる。「おいしいよ!」「安いよ!」「出来たてだよ!」その言葉に嘘はないんだろうなと。そうこうしていると腹が減ってくる。食事をした直後でも腹が減ってくるのだ。
ある店の前で足が止まった。店先にうず高く積み上げられたいろんな種類のチヂミ、キンパ、キムチが鮮やかで実にうまそうだった。時計を見ると午前10時を少々回ったところだった。店の中を覗く。テーブルがいくつか並んでいる。おばちゃんが笑顔で手招きする。どうぞどうぞと。人混みにちょっと疲れたせいもあった。
「朝から飲める?」
「ノメルヨ〜」
店の名前もわからなかったが、まあいいか。後で知ったが店の名前は『大盛屋』。キムチのお店だそうだ。躊躇なく生ビールを。店内にはすでに客がおり、みんなけっこうご機嫌な状態に出来上がっているようだ。何かアテをと思ったが何を頼んでいいかわからない。手招きしてくれたおばちゃんに、腹はあまり減っていないがビールのつまみになるようなものをと頼んだ。
キムチの盛り合わせとチャンジャが出てきた。値段は……。まあいい。こういう時は身を委ねるに限る。しかし、キムチもチャンジャもうまいではないか。これはビールが進む。あっという間に2杯だ。ということで3杯目はビールを回避して韓国の焼酎チャミスルを。朝からいい感じだ。そのうちここはソウルかプサンかという錯覚に陥る。
「オニイサンハドコカラキタカ?」おばちゃんにきかれた。
「日本からだよ」と答えた。
「ソノハデナカッコウハハワイカラキタトオモッタヨ」おばちゃんは笑った。
日本のどこかとはきかれなかった。その後何をどれだけ飲み、どれだけ食べたか記憶にない。土産にシルト(韓国のお餅)を買ってきてと言われたので、おばちゃんにうまい餅屋の場所を聞いた。
「ソコヲミギニマガッテツギヲヒダリニマガッテミッツメヲヒダリヨ」
酔った頭と足でたどり着けるかどうかわからないな。けど、まいいか。迷路のような路地を歩き始めた。行き当たりばったりは旅の常だ。そうだ、ここは韓国への小旅行を楽しめる街でもあるのだ。勘定は2500円足らずだった。財布にも優しいまちだと思った。

韓国の焼酎チャミスル

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揺れて歩く人々の問い vol.96
ゴールデンウィークの予定を教えてください。


写真は大阪の四天王寺です。休日でもないのにインバウンドを中心に多くの人で賑わっていました。これがゴールデンウイークになったらどんなことになるんだろうと思ったら、ああ、GWはどこにも出かけたくないなあと思ってしまいました。って、ぼくはずっと写真展で仕事なんですけどね。そこであなたにおたずねです。ゴールデンウイークの予定を教えてください。
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松園功さん
今はGWだからと言って計画はしません。いつでも旅行に行きます。
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上野光宣さん
しみてつ三昧(笑)
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里中利恵さん
もちろん仕事 あ 違ったボランティアです😢
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藤井雅子さん
ここ数年、GWは旅行にも行けず何百人かとお話しをする日々を過ごしています。
今年も5月5日だけは春一番のラストを見届けに行くけれど、それ以外は清水哲男写真展『時間の隨』のお手伝い。29日のナオユキくんライブで腹筋ちぎれる程笑って乗り切ります。
GWの予定のない関西の皆さん。是非京都文化博物館へ!
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コメントいただいた皆さん。ありがとうございました。コメントは以下のページから。
https://m.facebook.com/groups/1651099238372682/permalink/3205881692894421
次回97回目の問いかけは「自分が住んでいるまち以外に好きなまちがありますか?」です。〈揺れて歩く人々の対話テーブル〉でお気軽にコメントくださいね!
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しみてつコラムにかえて
『輪島ブルー / WAJIMA BLUE』

2024年、ぼくたちは6月、7月と2カ月続けて2度能登半島輪島市を訪ねた。被害のありのままを見たかったからだ。もちろんそれは、メデイアが伝えない事実を伝えるためだ。6月、ぼくらが目にしたのはまだ何も手がつけられていない倒壊した家屋やさまざまな施設、寸断された道路や破壊されたままの港。そんな状況にありながら笑顔で頑張る人々の姿だった。7月。何か状況は変化しただろうか。わずかでも状況は良くなっただろうか。そんな期待があったが、ほとんど何も進んではいなかった。でも人々は笑顔で頑張っていた。カメラを向けると笑顔を返してくれる人がほとんどだった。その背景には悲しいほど綺麗な青空がひろがっていた。それをぼくは『輪島ブルー』と名付けた。

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写真展のご案内

清水哲男写真展「時間の隨」

漂い流れ消えていく日々

些細な心の安らぎ、痛みからこの国と社会が抱えた歪み、矛盾、問題まで。
日常の何気ない風景に隠された物語を写真と文章と音楽で読み解く。
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@JARFO京・文博(京都市中京区:京都文化博物館)
2025年4月29日(火・祝日)〜5月11日(日)12:00〜18:00
OPENING EVENT 『ナオユキ独り舞台』29日(火)
16:30 OPE 18:30 START

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好評販売中!
清水哲男の新刊書のご案内

著者が本著の中で目指したのは流れ行く時間の可視化です。身の回りの何気ない風景、漂う空気、そして人々との出会いを縁に時間を紡いでいきます。

https://shop.office432.jp/items/103499501

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★清水哲男YouTubeチャンネル
天文館ラジオ しみてつパラダイス 2025年4月18日号 「桃谷よいとこ一度はおいで」の巻
https://www.youtube.com/live/SRHPWdk5TPs?si=1-S1TZxFlLMmpAo4

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★「揺れて歩く」ご購入のご案内
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」は下記のネット通販をご利用ください。
清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。
清水哲男事務所のBook Shop
https://shop.office432.jp/

【「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要】
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)

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最後までおつきあいありがとうございました。
本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
次号は5月2日(金曜日)配信予定です。
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