INDEX
- 横目流し目 まっぴらごめん
- Prof. Tagawa の揺れる音楽道 #85
- 清水哲男のサンクチュアリ 元祖ちぢみの王様
- 揺れて歩く人々の問い vol.98
- しみてつコラム mementomori
- 清水哲男新刊書のご案内
- ご購入のご案内
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横目流し目 まっぴらごめん
いまだに無視されたり、異端視されたり、異質だと言われたり、果ては京都に帰れなどと罵られるのです。何もまともに評価されていないなどと僻むつもりはありませんし、評価されようとも思っていません。ましてやほめられようとも思っていません。今の馴染めないくらいの状態がぼくにはちょうどいいのかなと思っているのです。
なぜ馴染めないくらいがちょうどいいのか。それは鹿児島で評価される、ほめられるとはどういうことかをちゃんと考えなければ見えてこないでしょう。
30年暮らしてみて鹿児島の何がいちばん嫌かというと、東京の後追いと言ってもいいくらいの中央志向があります。東京への憧れと言ってもいいかもしれません。それが鹿児島のメインのカルチャーを成している。それが地方都市なら鹿児島に限ったことではありませんが。
しかし、およそメインカルチャーのあるところには必ずそれに対抗し得るカウンター、あるいはサブと呼ばれるカルチャーが存在します。鹿児島にはそれが無いのです。メインカルチャーを目指す文化しかないのです。東京でも評価される商業的な成功、名声、ステイタスを得ることを目指すのです。そんな鹿児島で評価されるというのは、そういったメインカルチャーの流れの中に身を置くということに他なりません。
まっぴらごめんです。
ぼくはこの先もずっと鹿児島のメインから外れて生きていきたいと思います。ぼく自身が鹿児島のカウンターカルチャーを創り出していくのだという気概を持って。ポリティカルなプロパガンダではなく、静かで深い思考に裏付けられたムーブメントとしてのカウンターカルチャーの真ん中に身を置き、あらゆる活動を続けていきたいと思っているのです。
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Prof.Tagawaの揺れる音楽道 #85
At the Bottom of the Water
The rain falls as if it has been raining for a hundred years. It wets everything, swallows everything, sinks everything. We live, holding our breath, at the bottom of the water.
水底にて
まるで100年も降り続くかのように雨が降る。すべてのものを濡らし、すべてのものを飲み込み、すべてのものを沈めていく。我々は水底で息を潜めて生きる。
音楽:田川文彦
写真:清水哲男
制作著作:清水哲男事務所
©️F.Tagawa, T.Shimizu, and Office432 2025
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清水哲男のサンクチュアリ
元祖ちぢみの王様@JR・近鉄京都駅前, 京都市南区
ぼくはそのあたりを「京都のディープサウス」と呼んでいる。京都駅八条口の南だ。今回はそのディープな京都のディープな店を紹介する。その名も「元祖ちぢみの王様」。実にベタな名前じゃないか。
名前を聞いただけで韓国料理メインであることがわかる。しかもちぢみには絶対的な自信を持っていることもうかがい知れる。場所はJR・近鉄京都駅から歩いて10分とかからない。東寺慶賀門からまっすぐ東に伸びた東寺道コミュニティ道路という少々おしゃれな通りに面している。昔は細い路地が入り組んで混沌としたまちがひろがっていたが、今ではホテルや飲食店が立ち並びインバウンドが行き交うまちになっている。元祖ちぢみの王様は地元の人はもちろんそんなインバウンドや旅行者にも評判の店だ。
さらに酒はと言うと瓶ビール(650円)にはじまり生マッコリ(甕1400円)チャミスル(800円)すももチャミスル(800円)最後に韓国ビール(値段は失念した)と飲みまくった。
テーブルを埋めた皿が1枚1枚減っていき、酒のボトルが1本1本増えていく。疾風怒濤だな。2.5時間、2時間の飲み放題がつくコースもある。胃袋と肝臓に自信のある人にすすめたい店だ。
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揺れて歩く人々の問い vol.98
あなたが「自分はバカだ、アホだ」と思えるのはどんな時でしょう。
穴があったら入りたいとは、本当に恥ずかしい思いをしたときのこと。同様に、「俺は馬鹿なんじゃないか」「私、アホみたい」と思えるときはままあるものとよく言います。ぼくなんかしょっちゅうですけど……。あなたはどうでしょう。
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山田 信之さん
当てがないのに金遣いが荒い時、しょーもない欲をコントロールできない時。
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匿名希望さん
つまらない男にひっかかった時。どうもダメな男についついひっかかってしまいます。(メッセージでご回答いただきました)
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Masako Fujiiさん
他の物にはあまり物欲無い方なのですが、鞄は毛がモフモフタイプと房がボーボーしてるタイプを見ると我慢が出来ません。値段気にしながらもついレジへGO! 27日の支払いの時に、あーアホやな〜と思いますが28日nなったらその気持ちもリセット。
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古藤只充さん
元々入ってくる金は僅かなもんなのに、あればあるだけ使ってしまう。この歳になっても貯金は一銭もない。生まれた時からずっとアホやからしゃあない😅
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コメントいただいた皆さん。ありがとうございました。コメントは以下のページから。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/3232155186933738
次回99回目の問いかけはライブ配信時に発表します。〈揺れて歩く人々の対話テーブル〉でお気軽にコメントくださいね!
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しみてつコラム
mementomori
息子ほど若いスタッフに突然訊かれた。不意のことだったので少し戸惑った。だって普段そんなこと微塵も考えず、ただ日々を積み重ね、その通過点が69歳であり70歳だくらいにしか思ってなかったから、69と70で違いなんてあるはずは無いと思っていたのだ。
だが待てよ。これはひょっとすると「あとどれくらい生きたいか」と「あとどれくらい生きられるか」という関係の問題なんじゃないだろうか。そんなことを思った。たとえばあと20年生きて仕事をしたいとする。これが69歳なら89歳だ。89歳なら何となくだが可能な気がする。70歳なら90歳になる。ところが90歳と聞くと突然ちょっと無理かもしれないなと思ってしまう。たった1年しか違わないのに……。すると、69歳から70歳にかけての1年がとてつもなく大きな意味を持っているような気がしてきた。
父や母はどうだったのだろう。特に父が亡くなったのは87歳の時だ。
晩年の父と母を見て、人は死にゆく自分とそれでもまだ生きていく自分の間を揺れながら歩いていくなどと言い『揺れて歩く』という本にまとめた。しかし自分が老境にさしかかった今、そんなに単純なものじゃないなと思いはじめている。それは自分で死と向き合いながら生きて、歩いてはじめて見えてくることだと。若いスタッフに答えた。
「mementomori、死を思え。70歳というのはいよいよそんな歳になったということだな。でも自分の明日は必ず自分の目で見るよ」と。
そう言った瞬間、不思議だがこれから先生きていくということが楽しく思えた。
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清水哲男の新刊書のご案内
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天文館ラジオ しみてつパラダイス 2025年5月19日号「鹿児島に帰ったぞ」の巻
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体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
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最後までおつきあいありがとうございました。
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次号は6月6日(金曜日)配信予定です。
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