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「揺れて歩く人々の問い 」はお休みします。
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横目流し目 学びはいつまで続く!?

2026年、あけましておめでとうございます。
みなさんのお正月はいかがでしたか。
僕はというと、1年の幕開けにふさわしいというか、「ああ、今年も間抜けな一年になるな」と、そんな予感に満ちた元旦でした。
今年は「歩く年」にしようということで、元旦の朝6時に出発し、徒歩で城山展望台を目指しました。もっとも距離は4.5キロほどで、大したことはありません。問題は気持ちです。
元旦から歩いた――という事実が大事なのです。
1時間あまりで到着した展望台は、錦江湾を挟んで桜島を望む絶景……のはずが、見えるのは人、人、人。視界の大半は他人の後頭部でした。これはたまらん、ということで、すぐ下のホテルの前庭へ即座に移動。そこで無事、ご来光に手を合わせることができました。何かが劇的に変わるわけではありませんが、縁起物ですから。
せっかくなので、そのままホテルの朝食で新年を祝うことに。このホテルの朝食はバイキングで、豪華さと味の良さで評判です。お値段は5,500円と少々高めですが……まあ、お正月ですし。
黒豆、たたきごぼう、ごまめ(田作り)、数の子など、普段のメニューに加えておせち料理も並んでいました。その中でも僕の目を奪ったのが、いくらの醤油漬け。大鉢に、たっぷり。僕の大好物です。
はしたないなと思いつつ、器にたっぷり盛ってはおかわりし、またおかわり。なんせ5,500円の元を取らねばなりません。
――こういうのを、貧乏性というのでしょうね。
ほかにも美味しいものはいくらでもあったのに……。
いくらは存分に堪能しましたが、その代償として、後に喉の渇きに悩まされる正月となりました。水分というより、ビールでしたが……。
足るを知る。
年の初めに身をもって学びましたが、すぐに忘れてしまうんでしょうねえ。
今年もよろしくお願いします。
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Prof.Tagawaの揺れる音楽道 #99
In a Garden of Nameless Trees
Nameless trees are strong
Nameless trees endure
Nameless trees are fierce
Nameless trees are knowing
Nameless trees are sly
Nameless trees are open-armed
Nameless trees are fleeting
Nameless trees are sorrowful
Nameless trees are beautiful
Nameless trees are me
I live as a nameless tree lives
I am a weed
I am a tree among weeds
雑木のある庭で
名も無い木は強い
名も無い木はたくましい
名も無い木は激しい
名も無い木は強か
名も無い木は卑怯
名も無い木はおおらか
名も無い木は儚い
名も無い木は悲しい
名も無い木は美しい
名も無い木は私
名も無い木のように生きる
私は雑草
私は雑木
MUSIC BY FUMIHIKO TAGAWA
PHOTOS & WORDS BY TETSUO SHIMIZU
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清水哲男のサンクチュアリ
その寿司屋、究極の居酒屋使い
すし酒場さしす@ホワイティ梅田, 大阪市

「すし酒場」。あまり聞かない言い方だな。僕は普段から寿司屋を居酒屋使いする。僕は寿司屋に寿司を食べるために行かない。酒を飲むためなのだ。あんまり腹が減っていればこはだの一貫くらいは口にするが、たいていはつまみを何種類かで飲んだくれるのだ。寿司屋を居酒屋扱いにするなんて申し訳ないでしょという人もいるが、寿司屋だって居酒屋使いされるのは想定内だ。

ところがこのすし酒場は、どちらかといえば居酒屋使いが普通のようだ。もちろん寿司をメインにくる客もいれば、酒をメインにくる客もいる。どちらもOKなのだ。両方のニーズを満たすわけだから、京阪神を中心に13店舗を構えるが、どの店も超人気店で並ばずに入れるというのは珍しいという。
大阪梅田の地下街でその向かいの店で昼酒を楽しんでいた。すると同行者が、
「さしす、4人しか並んでない。これは行かないと!」
と腰を上げた。僕は並んでまでという柄ではない。しかし「行かないと」という半ば義務でもあるかの言い方に煽られてその気になってしまった。

地下街ということもあるのだろう、間口いっぱい開けっぱなしの店内は、コの字型のカウンターに20席、テーブル席が26席。それでも大行列ができるのだ。その人気は大したものだ。カウンター席は結構ゆとりがあったが、テーブル席はやや狭いといった感じだ。カウンターの中ではちゃんと寿司が握れそうな職人が3人忙しなく動き回っていた。ホールのスタッフもハキハキ元気な感じがいい。

カウンターに通されて、まずドリンクのメニューを見て驚いた。レモンサワー209円、ハイボール319円、日本酒(菊正宗)429円……。安い。インフレ、物価高に喘いでいる国だとは思えない。当然レモンサワーを注文する。
あては同行者に任せる。
「トロ鉄火とかネタがドロンとはみ出していて有名。鰹味のポテトフライとかもいいよ」

しかし、向かいの店でそこそこ腹に収めてきた直後だ、控えめに頼むことにした。結局、なめろう(495円)うざく(528円)長芋の浅漬け(319円)クリームチーズ酒盗(429円)、そしてとろたく巻き(1078円)を選んだ。どれも美味かったし、酒がすすむ。我々は途中から菊正宗にかえて、さらにピッチをあげていった。ほかにもいろいろ工夫の効いたあてが用意されている。いやはや「すし酒場」というに相応しいなと思った。寿司屋の居酒屋使いなどと言わずともきっちり酔えるのだ。いや寿司だって、ネタのはみ出たとろたく巻きは、酒のあてにピッタリだ。
「日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる」「魚料理にこだわる」がすし酒場さしすのうたい文句だ。これは楽しく飲める店を見つけた。次は1軒目に覗きたい。

すし酒場 さしす ホワイティうめだ店
大阪市北区角田町大阪地下街2-8
価格はすべて税込み価格。詳しくは直接問い合わせてください
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しみてつコラム
あの日、あそこにあったもの

55年前、通っていた高校が2025年春に消滅した。統廃合によって場所も移り、校名も変わったのだ。
僕らが10期生だったと思う。だから70年近く存在したことになる。それが長いのかどうかはわからないが、人生の中で最も多感な時間を過ごした場所であり、思い出も多い。今も付き合いのある同級生は、少なくもない。
その一人から、校舎の解体工事が始まると聞いた。京都に帰る機会があれば見に行きたいと思っていたが、解体前の懐かしい風景を見ることは叶わないかもしれないとも思っていた。
別に感傷に浸りたいわけではない。その風景が、すでに遠い世界となったあの頃の自分が、いったい何を考え、何をしていたのかをたどる縁になるのではないか、そう思ったのだ。
11月末、仕事で京都に戻った折にその機会を得た。どんよりと曇った日だった。実家のあった場所から歩いて10分余り、カメラをぶら下げて出かけた。もうあと何度訪れることができるかわからない。薄れる記憶をとどめるため、写真に撮っておこうと思った。
元高校だった場所は工事現場になっていた。校舎はすべて解体されていた。唯一、体育館だけは昔のまま残っていたが、解体を待っているだけなのだろう。やがてはこの世界から消えてなくなるのだと思った。
フェンスで覆われたグラウンドは、昔のままだった。隅に立っていたクラブボックスもそのままだった。フェンスの隙間からカメラを突っ込み、写真を撮った。
決して写りはしないが、走り回っていた僕自身や、白球を追いかけていたあいつ、泥だらけでスクラムを繰り返していたあいつの姿が浮かんだ。雑草だけが風に揺れていた。
若い日を過ごした場所が消えてなくなる。まるで思い出まで消えてしまいそうだな、と思った。
跡地にはプロバスケットボールチームの練習施設が建つというニュースが流れた。あの頃を一緒に過ごしたみんなは、どこで、どんな思いでそのニュースを聞いたのだろう。
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