横目流し目「いったい何が起きていたか?」

能登半島の巨大な地震から4週間が経とうとしています。時間が経つに連れ被災地の状況もますます厳しくなっていくと、被災地にある友人が話してくれました。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、行方のわからない皆さんが無事でありますようにと心から願っています。また、被災された皆さんが1日も早く元の暮らしに戻れるよう、僕自身何をなすべきか考えて行動したいと思っています。
その一方でとても気になることがあります。志賀町にある志賀原子力発電所のことです。
石川県志賀町にある志賀原子力発電所は震度7を観測しました。
当初北陸電力は安全上重要な設備の電源は確保されているとしていましたが、電源などの設備にトラブルが相次いでいたことが明らかになりました。さらに、火災の発生や津波の情報をめぐり、訂正が繰り返されるという事態に。志賀原発でいったい何が起きていたのでしょうか?
北陸電力は原発周辺に設置されている放射線量を測定するモニタリングポストでは異常は測定されなかったとしていましたが、通信が途絶えた状況で正確なデータが得られていたのかどうか……。
その後なかったとされていた火災が発生していたり、津波の影響と見られる3メートルの水位上昇が確認されていたり、次から次に新たな事実が報道されています。本当に志賀原発でいったい何が起きていたのでしょうか?
こういう情報の後出し、僕にはあわよくば隠蔽しようという電力会社の思惑のように思えますが、原子力発電とそれを運転する電力会社はもちろん電力行政に対する不信感を大きくさせる一因となっていると思います。これは原発の安全・是非を問う以前の問題です。
志賀原発でいったい何が起きていたか、すべてを包み隠すことなく明らかにすべきだと思います。
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INDEX

  1. 横目流し目「いったい何が起きていたか?」
  2. 清水哲男のサンクチュアリ 食堂酒場たなか
  3. Prof. 田川の揺れる音楽道「Winter sea:The scenery of a nuclear power plan」
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.73
  5. しみてつコラム「母の『春風』」
  6. 清水哲男写真展「笑う力 ver.2」のお知らせ
  7. ご購入のご案内

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清水哲男のサンクチュアリ

食堂酒場たなか@猪熊通三条下がる, 京都市中京区

ここは旅人の集まる酒場だと思った。もちろん僕を含めてだが。2人の女性はシドニー在住で、里帰り中だという。旅人はそれだけだ。だけどここには旅の途上にある者ばかりが集まってくる、そんな空気が漂っていた。僕らは前夜他の酒場で出会ったマッキー(ピースサインの男性)の紹介でここに落ち着いた。入った時からなんだか居心地がいいなと思った。なぜだろうと。
すぐにわかった。俺は常連だという難しい雰囲気を醸す客がいないことだ。客のそれぞれが、それぞれの時間を一緒に過ごすと言えばいいだろうか。そんな雰囲気なのだ。和気藹々(わきあいあい)というのはこういうことを言うのかもしれないなと思った。
音楽は僕がそれを聴いて育ってきた60年代後半から70年代のフォークやロックがかかっていた。そんなこともすぐに馴染めた理由だろう。僕がネット上で「しみてつのちょっと気になる店」などという酒場紹介をしていることを知っていたマッキーが、カウンターに撮影用にとバカボンのパパとナマズイヌを並べてくれた。
酒はなんでもあるが、それを旨く楽しく飲ませてくれる。そして芋焼酎といえば伊佐美が出てくる。僕はそれをストレートでもらった。寒い夜ではあったが、そんな夜はお湯割りよりもストレートの方が、速く身も心も温まるのだ。あてだってなんでもうまい(ハムカツしか食べてないいが、きっとそうだ)。
少々酔ったところで思った。そうか、ここに集まってくる客は、たとえ常連だとしても旅人なんだと。どこかに浮遊感があって、自由で、酒や音楽とともに時間を楽しむそんな人たちなんだと。おそらくマスターもそんな人なんだろうと。

食堂酒場たなか 京都府京都市中京区三条猪熊町642 ハイツ白山 1F

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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

Winter sea:The scenery of a nuclear power plant

 

Winter sea
The winter sea stretches out. Regardless of the season, what lies there is indeed the winter sea. The nuclear power plant steals the colors and vitality.
冬の海がひろがる。季節には関係なく、そこにあるのは冬の海なのだ。原発が色彩を奪い、生気を奪う。
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揺れて歩く人々の問い vol.73

今年はどんな年になると思いますか? 今年はどんな年にしたいですか?


「今年はどんな年になると思いますか?」あるいは「今年はどんな年にしたいですか?」です。
写真は数年前の新年に書初めをする母です。この時彼女は「春風」と書きました。1年を通して春風のような爽やかさと軽やかさを持って生きていきたいと。さてあなたはどうでしょう。
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I.Mさん
昨年以来の諸事情が一段落するので、のんびり釣りを楽しむ一年になれば—
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M.Fさん
長年続けてきたお茶。
今年5月、はじめて自分の名前での懸釜をすることになりました。
とても緊張していますが、5月までできる限りの準備と勉強をして心を込めた茶会にしたいと思っています。
人前で話すのは苦手なのですが、写真展での本種子鋏や黒糖で培ったセールストークのようにちゃんとお話しできるようにと願っています。
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このテーマをもう2週間延長します。どうぞあなたの思いを聞かせてください。
FBグループ「揺れて歩く人々の対話テーブル」にアップしていますので、そちらにコメント書き込みをお願いします。
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しみてつコラム

母の「春風」


97歳の書初めに、母は「春風」と書きました。その心は?とたずねる僕に「1年を通して春風のような爽やかさと軽やかさを持って生きていきたいねん。この歳になって一層強くそう思うようになったんや」と笑いました。それを聞いて、僕なんか70歳を目前にしているのに、なんだか重々しい心で日々を過ごしてるなあと思ったことを覚えています。
それからの2年、母は春風が優しく吹き抜けるように毎日を過ごしました。
「本当に春風みたいな人でしたねえ」
お世話になったヘルパーさんがそう呟いた言葉が今も耳に残っています。
昨日久しぶりに「清水千鶴の日々訥々」を取り出してページを捲ってみました。母が90歳になった時、初めて出版した歌集です。1日10首を75年間毎日詠み続けた、およそ30万首の中から1日1首の366首を選んだものです。石川啄木に憧れて短歌をはじめたそうです。

緋の鯉がくぐりぬけたる水花の白さが眩し新しき朝

ある年の1月1日にはこんな歌を詠んでいます。女学校の頃の歌だそうです。僕は歌のことはわかりませんが、色鮮やかでみずみずしい風景が浮かんできそうだなと思います。

冬枯れの野辺紅に染めながら大晦日の光きわまる

ある年の12月31日の歌です。1枚の絵を見せられているような気持ちになります。
だからでしょうか、僕は母の「春風」という文字を見たとき、行けども行けども果てしない茫洋とした風景がひろがりました。母に吹いている春風は決して止むことなくどこまでも吹き抜けていく。それはこれまでの、そしてこれからの母の生き様なのでしょう。
「春風=はるかぜ」はたった4文字しかありませんが、31文字にも勝る歌だと思いました。

「日々訥々 清水千鶴の一日一首」は清水哲男事務所のBOOKSHOPからご購入いただけます。
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清水哲男写真展「笑う力 ver.2」

開催のご案内

清水哲男写真展「笑う力 ver.2」
どんな逆境にあっても、どんなに悲しくて辛くても、人は笑う。
笑う力は生きるエネルギーとなり、人は人生という透明な軌道を走っていく。

昨年京都文化博物館別館 JARFO京・文博で開催した写真展「笑う力」に新しい作品も含めてご覧いただきます。

2024年4月12日(金)〜17日(水)
12:00〜18:00(最終日は16時まで)
清水は毎日在廊いたします。
Space Mu
〒543-0042
大阪府大阪市天王寺区烏ケ辻2丁目2−16
06-6771-1168
詳細は改めてお知らせいたします。
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清水哲男写真展「海の象 Shape of the sea」

無事全日程を終了いたしました。
お運びいただいた皆さん、また様々にお力添えいただいた皆さん、本当にありがとうございました。次は上記の通り4月に大阪市桃谷SpaceMUでお目にかかります。詳細は改めてお知らせいたします。

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種子島の風景と暮らしを、展示した作品の中から32点に絞って収録しました。清水哲男には珍しいオールカラーの作品集です。お買い求めは、清水哲男事務所のBOOK SHOPからどうぞ。ちょっぴりお買い得な2冊組も用意しました。
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清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。

★「揺れて歩く」ご購入のご案内
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」は下記のネット通販をご利用ください。
清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。エディション・エフのネット通販ではクレジットカード、各種キャリア決済、PayPal、でのお支払いを選択していただけます。
エディション・エフのブックショップ
https://editionf.thebase.in/items/27544027
清水哲男事務所のBook Shop
https://shop.office432.jp/
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
最後までおつきあいありがとうございました。
本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
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