ご挨拶
世界中で異常気象が猛威をふるっているそうです。竜巻や豪雨による災害が頻発したり、とんでもない旱魃が続いたり、何もかも燃やし尽くしてしまうような森林火災が起こったり……。でもふと思ってしまいます。「気象変動」ならまだしも、何を指して「異常」だと言っているのでしょう。自然のあり方が異常になったと? 自然のあり方が異常になるわけがないと僕は思います。気象って気温・気圧の変化などの、大気の状態のことで、その結果現れる雨などの現象のことでしょ。だから今の気象のあり方には必然的な理由、原因があるわけで、それを異常気象って言っちゃうと全部自然が悪いって、自然自体を悪者にしてしまうことになる。違いますよ。異常なのはぼくも含めて私たち人間なんですよと思うわけです。でもほんとは、気象よりもラグビーワールドカップの方が気になる清水哲男です。すみません。
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清水哲男のサンクチュアリ 居酒屋加茂川@出町柳,京都市上京区
不思議な店だ。表通りを離れた加茂川沿いにひっそりと暖簾をかけている。ひと言で言えば暗いのだ。玄関脇には「よとうむし」と大書された看板が。夜盗虫、蛾の幼虫のことだ。その看板の反対側には前田夕暮の歌がかけられていた。〈ふるさとはつめたきつちのにほひしてこほろぎのなくうすつきよかも〉暗いが雰囲気は過剰なくらいたっぷりだ。この店の亭主は文人だということを強く感じさせる。L(エル)字型のカウンターだけの店内。季節の茶花が構えることなくいけられている。壁には加藤暁台の句〈おちばおちかさなりてあめあめをうつ〉がほんのり浮かぶ。白熱灯の裸電球とは、こんなにも暖かなものだったのだ。谷崎潤一郎「陰翳礼讃」を思い浮かべる。あてを一品とぬる燗で静かに夜を楽しむ。夜にお腹いっぱい実りを食い荒らす夜盗虫にはなれないな、などとひとり悦に入る。
INDEX
- 清水哲男のサンクチュアリ 居酒屋加茂川
- Prof. 田川の揺れる音楽道「Dawn:The scenery of a nuclear power plant」
- 揺れて歩く人々の問い vol.66
- しみてつコラム「自然の成り行き」
- ご購入のご案内
「プチボタニカル日記」は執筆者都合により今回もお休みします。
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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道
Dawn:The scenery of a nuclear power plant
https://soundcloud.com/yurete_aruku/dawn-the-scenery-of-a-nuclear
Dawn
Does the atomic light produced by nuclear fission illuminate the future of humanity?
曙光
核分裂が生み出す原子の光は人類の未来を照らすのか?
https://soundcloud.com/yurete_aruku
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揺れて歩く人々の問い vol.66
「あなたは麺が好きですか?」
世の中麺好きの多いことにはびっくりさせられます。ラーメンや蕎麦などは、すでに文化の域にまで達しているようです。店主のこだわりを客にも押し付けるという少々厄介な店もあるくらいです。ラーメンなどはある種のブームといってもいいかもしれません。そこであなたにおたずねです。
あなたは麺が好きですか? ラーメン? 蕎麦? うどん? きしめん? パスタ? はたまたどこの何が好きですか? 例えば「桜島フェリーのかき揚げうどん」とか「JR名古屋駅3・4番ホームの住よしのきしめん」とか「京都ひゃくてんまんてんのカレーラーメン」とか……。
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C.Hさん(藤井寺市)
麺類はすべて好きです。おうどん、お蕎麦、素麺、ビーフン、huo,、、出汁に入ってても炒めても美味しいし、シンドくてもスルスル入るのです。けど、最近になって麺は太ると知って避け気味になっています。😭
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H.Cさん(北名古屋市)
どれも好きですがやはり蕎麦が1番ですね。私は汁をつけずに蕎麦だけで食べるのが好きです。滋賀県彦根市にある井伊家にゆかりのある「しる万」の蕎麦が好きです。古い時代からある麺屋ですが何といっても出汁が本物。それをすするために彦根に行っても良いくらい上品で美味いです。
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T.Kさん(対馬市)
1日1食は食べますね。生活習慣病全部持ってるのにね。長崎は何と言っても麺の県でチャンポンや皿うどんだけじゃなく、島原素麺、五島うどん、対州そばとほぼ全ての麺が揃ってますので麺好きの男性には危険な県です。どの麺もそれぞれの美味しさがあってこれだと言うのはないですけど、長崎市内で皿うどん太麺と呼ぶチャンポン麺で作る焼きそばは好きですね。それと五島うどんの地獄炊きといって釜揚げうどんに、薬味と鰹節、生卵を溶き濃いめのアゴ出汁でいただくうどんも美味しいです。あと、カミさんが台所で打ってくれる対州そば😅。
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F.Tさん(鹿児島市)
長崎皿うどん太麺が好きです。大好きです💓
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M.Fさん(京都市)
私は超めんくいです👍️富士子さんに対抗出来るのは私だけじゃないかと自負してます。どんな麺も好きだけど、思い浮かんだのはみくりやのカレーうどんや、ひゃくてんまんてんのカレーラーメン。私はカレーライスはあまり食べないのですが、とろみついたカレーの麺類はよく食べるなぁと…。めんくいですが男前は苦手です😊
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N.Yさん(鹿屋市)
ラーメンなら西田の南香ラーメン(店主が長年の知り合いだから)、蕎麦なら市役所斜め前の更科そば(子供の頃、親と山形屋の帰りに寄った思いでの’やぶ金‘の味、ただし代が変わって落ちた)。食べ歩きなど金輪際しない僕にはこの2店で満ち足りる。追加 京都大黒屋 蕎麦前楽しめて蕎麦通の気分にか浸れる。
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I.Mさん(西之表市)
麺類はなんでも大好き、愛知県出身なので、赤味噌の「味噌煮込みうどん」と、中華ではない「味仙の台湾ラーメン」などは独特の文化でしょう。三重の「伊勢うどん」や冷やしぶっかけうどん、きしめん「ころ」なども中部地方の麵文化ではないですか。
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詳しくは
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2720365364779392/
よりどうぞ。
次回〈揺れて歩く人々の問い vol.67〉は、
「あなたの元気の素を教えてください」です!
たくさんの元気の素、お待ちしています。
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しみてつコラム
自然の成り行き
森がどうやってできるか知っていますか?
森がこの地球上でどんな役割を担っているか知っていますか?
僕らは木が伐り倒されて、森がなくなり、建物が建ち、まちができるという光景は何度も目にしたことがあるけれど、その逆に森ができていく光景などほとんど見たことがないのではないだろうか。確かに植林され、成長過程にある森の風景を目にしたことはあるだろうが、具体的に森がどうやってできていくのかを定点で具(つぶさ)に見ることなどほとんどないのだ。
地球の環境を守るため、温暖化を防ぐため、森が大切であることは広く知られている。だけど森がどのようにしてできていくのか、できたのか、知らないし知らなくても生きていくためになんの差し障りもないと思っている人は多い。だからSDGsなどということが言えるのだ。
地球の資源は人間のためにある。枯渇しない程度に、持続的に活用できるように、注意を払いながら使えばいいと思っている人は多い。
駆け出しの物書きをやっていた頃、ある著名な作家から問われたことがある。
「あなたは本は何からできているか知っているか」と。
苦し紛れに「紙でできています」と答えた。彼の問いかけは続いた。
「紙は何でできている?」
「パルプですか……」
「パルプは何からつくる?」
「木、ですよね」
「木はどこに生えている?」
「地面、いや、地球です」
「ということはどういうことか?」
答えに窮していると彼は言った。
「あなたの本は地球の資源である木を伐ってつくるんだ。あなたの書いているものは地球の資源を使って出版するに相応しい内容なのか。あなたの活動はそれだけの意味、価値のあるものなのか」と。
そこには応えるべき言葉を失った僕がいた。
地球の資源をいかに使うか。それは量の問題だけではなく、質の問題が大きく問われるべきだと彼は言ったのだ。
人のために環境はある、地球はあると思っている人間のなんと多いことか。地球の資源を人間のために、いやもっと言うとそこから利益を生み出そうとする資本のためにうまくコントロールする。それがSDGsの本質だと思えてならない。
だが、地球は人間だけのためにあるのではない。
そこにはかつてパチンコ屋が建っていたそうだ。
それが廃業し、放置され、草生し、まるで植物の化け物となった。いつかその建物は植物に飲み込まれ土に還る。規模の大小はあるが、そんな構造物〈廃墟〉は地球上に無数に存在する。結局人間のつくったものは脆弱なのだ。いや人間自体が脆弱なのだ。いくら人間が自然をコントロールしていると驕ってみたところで、自然の力の前ではただただ滅ぶことを約束されたに過ぎない脆弱な存在なのだ。
これはパチンコ屋が朽ち果てた姿ではない、あなたの慢心の行く末の姿なのだ。
自らが自然のひとつの側面であることを忘れた人間は、自然によって滅ぼされていく。
それが自然の姿であり、自然の成り行きなのだと僕は思う。
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頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
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