ご挨拶
ほぼ1カ月ぶりに鹿児島に戻って参りました。昔風に言うと地方巡業の旅ってやつですかね。2月末〜3月にかけては大阪、そうして4月中頃〜5月上旬いっぱいまで京都。「こうなるとどちらが本拠かわからないですね」と人に言われましたが、まあ「僕」的にはそんなことはどうでもいいと。僕の作品や仕事求めてくれる人がいればそこに行くし、次の作品・仕事のためならどこにでも行くと決めています。誰かが言ってたでしょ、「舟の上に生涯を浮かべ、馬の口にとらへて老いをむかふる者は、日々旅にして旅をすみかとす」ってね。人生自体が旅なんですよ。生まれてね、この世にちょっと逗留してるって感じでしょうか。だから求められればどこにでも行くし、行きたいところはどこへでも行く。そうして何かを感じて、言葉や画像にして人に伝えたい。ひとつの仕事が終わったところでそんなことを強く思っている清水哲男です。

サンクチュアリ ふくや京都@三条東洞院 , 京都市中京区

駐車場の奥の、細い路地の奥底にこの店はある。ひっそり佇むというのはこういうことを言うのだろう。最初に行ったのは昼。「完売のため閉店しました」のつれない張り紙に追い返された。そうなると絶対飲んでやるという闘志が湧く。食ってやろうではない。飲むのだ。めざせ日本酒なのだ。滅多にしないことだが、予約まで入れた。町家を改装した店内は手づくり感漂う空間だった。雰囲気は好きだな。酒はどうか、味はどうか……。期待以上の店だった。酒の種類も豊富。ただし山形の酒だけだが。つまみも美味い。ただし山形の味だが。ひとことで言えばハマったのだ。入れなかった1日目を含め、3日続けて通った。そうして山形の酒、大山十水をあるだけ飲んでしまった。この酒と蕎麦味噌、だし奴、玉コン。それだけで十分だな。京都に行ったら必ず行きたい店がまたひとつ増えた。ちなみに、そば、出汁が完売していても「飲むだけ!」と叫べば入れてもらえるようだ。僕がそうしたように。(ご要望にお応えして、今回よりあわせてコラムをお読みいただきます)

INDEX

  1. サンクチュアリ ふくや京都
  2. Prof. 田川文彦の揺れる音楽道「elegy:power to laugh」
  3. 〈清水哲男写真展「笑う力」〉全日程を終了いたしました。
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.58
  5. しみてつコラム「桜のような人」
  6. ご購入のご案内

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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

elegy:power to laugh

 

https://soundcloud.com/yurete_aruku/elegypower-to-laugh
清水哲男写真集「揺れて歩く」サウンドトラック https://soundcloud.com/yurete_aruku

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〈清水哲男写真展「笑う力」〉全日程を終了いたしました

恒例の京都文化博物館別館 JARFO京・文博での写真展「笑う力」は5月4日を持ちまして全日程を終了いたしました。
14日間の会期で1300人超の方々にご覧いただきました。今回はそれぞれの写真の背景にあるストーリーを読んでいただけるように工夫したところ、おひとりあたりの滞留時間が長くなり少々混み合う場面も見られました。他にも展示方法やご覧いただく順序やいくつか改善しなければと思うこともありました。それらは次回の宿題としてちゃんと解決したいと思います。
その次回ですが、来年同じGWの時期に新しいテーマでご覧いただきたいと考えています。この1年をかけてじっくり取り組んでまいります。
清水哲男写真展「笑う力」にお越しいただいた皆さま、京都文化博物館別館 JARFO京・文博の皆さま、その他お力添え、ご支援をいただいた皆さまに深く感謝いたします。ありがとうございました。また来年!

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揺れて歩く人々の問い vol.58

テーマ:「あなたはGW(ゴールデンウィーク)をどんなふうに楽しみましたか?」

今年は大型連休ということで、最長9連休という人もめずらしくありませんでした。しかも行動制限というものがなく、久しぶりにほぼ自由に動ける連休でした。まあ、清水なんかはほとんど休みなく働いておりましたが。そこであなたに質問です。あなたはGWをどんなふうに楽しみましたか? ちなみに清水は5月5日の1日だけお休みをいただき、4年ぶりに開催された春一番コンサート2023に行ってきました。
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M.Fさん(京都市)
前半は珈琲屋さんみたいな事してましたが、3日間春一番コンサートで音楽とお酒にまみれたしあわせな時間を過ごしました。ラジオ仲間のMちゃんも含めたくさんの友人知人と酌み交わし、4年ぶりのコンサートを堪能しました。喉も手も酒やけしました。
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F.Tさん(鹿児島市)
このまま飲み続けたら果たして命は残るのか?死んじゃうのではないだろうか?とふと疑心暗鬼に陥りながらも、招かれざる誘いに身を委ね、或いは見知らぬおねーちゃんを誘い酒杯を空にして記憶を飛ばしていました。
っていうことはいつもと変わらない連休だった….ということです😭
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詳細は以下からどうぞ。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2635337153282214/

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しみてつコラム「桜のような人」

大好きな木村充揮さんと

誰からも愛される人だった。いろんな人に出会うために、いろんなところに出かけることを厭わなかった。
息子さんも時間を惜しまず、労を惜しまず、おかあさんをあちこち連れて回った。ほんとうにおかあさんが喜びそうなありとあらゆる場所に。そうしてその喜びを素直にあらわす人だったという。笑顔と感謝を忘れない人と言えばいいだろうか。
息子さんの話だ。とある神社に行った時のことだ。参道の石段脇にミツバツツジがきれいに咲いていた。おかあさんは赤い手摺を握って、「一人で上がれますから」と1段ずつゆっくりゆっくりと上がっていく。そうして途中で足を止め休憩する。顔を上げるとちょうどそこにミツバツツジが咲いてた。
「オフクロの大好きな色やったんやね」息子さんは懐かしそうにふり返った。
その時おかあさんは、
「きれいに咲いてくれてありがとぉ〜!」
と笑顔でミツバツツジに話しかけていたそうだ。その神社はおかあさんが亡きおとうさんとふたりでよくお詣りに出かけた場所だそうだ。ミツバツツジに仲良く歩いた日を思い出したのかもしれない。
おかあさんと息子さんは、ライブにもよく出かけた。おかあさんは祈るような表情でじっくり歌を聴いていた。終わるとシンガーたちと一緒に写真を撮った。笑顔の写真だ。
おかあさんを支えていたのは、もちろん息子さんや家族だが、それだけではない。大勢の人も、風景も、思い出も、いろんなものがおかあさんを支えていた。そうして笑顔になれたのだ。だけど笑顔になっているのはおかあさんだけではない。一緒にいる人たちも笑顔になるのだ。
桜のような人だな、と思った。
見ているだけで誰もが笑顔になるなんて。
人は人の力で笑顔になれるのだ。

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「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
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