INDEX

  1. 横目流し目 僕のおっさんずライフ
  2. Prof. 田川の揺れる音楽道 #71 MORTAL
  3. 清水哲男のサンクチュアリ JAZZ SPOT BOKUNEN
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.85
  5. しみてつコラム「1杯のコーヒーから」
  6. ご購入のご案内

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横目流し目 僕のおっさんずライフ

「おっさんずライフ」と言うには少々歳をとり過ぎかもしれないな、などと自嘲してしまいます。「おじんライフ」と言った方がいいかもと。「おっさんずラブ」ではありません。お見違えの無いように(笑)
youtube清水哲男のチャンネル(https://www.youtube.com/@office432)ではじめたおふざけ、能天気な新企画です。「70歳のしみてつが歩き回り、飲み倒し、食い散らかす様をご覧に入れます。まあ時々真面目なネタが入るかも」などとうたっているのです。「暇なんですか?」などと言われることもあります。まあ暇なのかと問われると決して否定はできませんが、本人はいたって真面目に真剣に「仕事」のつもりで取り組んでいます。
考えてみれば、「勝手にホームページつくっちゃいました」プロジェクトも、「揺れて歩く&妄想ラジオ」も、「天文館ラジオ しみてつパラダイス」も、新しくはじめたyoutubeチャンネルも、仕事というものが収入を得るため、お金を稼ぐための手段だと位置付けると、これらすべては遊び、つまりは暇つぶしと見られても仕方ないなあと思います。
でも、繰り返しになりますが本人はいたって真面目に真剣に「仕事」のつもりで取り組んでいるのです。いつかこれが収入につながるといいなとは思いますが、そんなことよりも自分が面白いなと思うことをみんなに知らせることが実は面白いなどと思いながらこんなことをやり続けています。
でもこれが自分にとって、自分の本業、物を書いたり(時々恥もかいていますが)写真を撮ったりする仕事の世界をひろげるという意味でとっても大切なのです。これが僕のおっさんずライフです。いくつになってもおもろいことやり続けるでえ! ということで、youtube清水哲男のチャンネル、サブスクリプションよろしくお願いいたします。
ちなみに「揺れて歩く&妄想ラジオ」「天文館ラジオ しみてつパラダイス」のライブ配信もYouTubeでやります!
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Prof.田川の揺れる音楽道 #71

MOTAL

https://www.youtube.com/watch?v=BKLG04dEGYo
MORTAL
All who are born are destined to depart. This world is merely a temporary dwelling, and the only truth is that no one can exist forever. In remembrance of my mother on the third anniversary of her passing.
生まれ来住者はすべて去り行く者。この世は仮住まいに過ぎず、誰もが永遠に存在し得ないことだけが真実なのだ。母の3回目の命日にあたり。
音楽:田川文彦
写真:清水哲男
制作・著作:清水哲男事務所
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清水哲男のサンクチュアリ
JAZZ SPOT BOKUNEN@尾山町, 金沢市


雨だ。せっかくの金沢での休日なのに雨なのだ。
早い時間は加賀の酒でおでんをつついて過ごした。しばらくすれば雨も上がるかと。そうすれば夜の香林坊、片町あたりをゆっくり散策できそうだと思っていたのだが、雨は降り続いた。こんな夜はジャズが似合うな。見知らぬ土地の夜、見知らぬジャズバーで雨から逃れ時間をゆっくり過ごす。それもいい。ちょっと大人びたエトランゼの気分だ。大人びたというにはちょっと歳をとり過ぎてはいるが……。
歓楽街を少し離れた尾山町。傘の下から尾山神社の神門を見上げる。最上階のギヤマンがライトアップされて雨ににじんでいる。ジャズバーはそこから数分のところにあった。
前田家の御典医屋敷跡だと聞いたが、門構は意外に質素だった。門をくぐったアプローチの先にそのバーはあった。門の傍には「JAZZ BOKUNEN PUB」というサインが立てられていた。「BOKUNEN」とはどんな字を書くのだろう。そんなことを思いながら先へ進んだ。
たどり着いたドアの横に「JAZZ SPOT BOKUNEN」の文字が。そして落款が添えられていた。〈穆然〉だ。朴念仁のぼくには読めないなと自嘲する。意味は穏やかでつつましやかなさま、静かに考えるさまをいうらしい。JAZZ BARだけに、強いていうなら「静かに聴け」というところだろうか。
Bill Evansに迎えられて開け放たれたドアを入ると、大きな長いテーブルがあり、その奥にさらに長いカウンターとテーブル席が。その夜客の大半は外国人だった。ワイワイガヤガヤほどではないが、みんなそれなりに会話を楽しんでいる。私語は慎めという堅苦しさとは無縁のようだ。そんなBARならすぐに出ようと思っていた。このカジュアルさがいい。カジュアルでなければジャズを聴く場所にはふさわしくないと僕は思っている。
すすめられてテーブルについた。乾き物を入れたガラス瓶が3つ置かれた。「ご自由にどうぞ」と。好みで言うならコーヒーあられがいい。黒糖の甘さと香りが実にいい。
機材のことはよくわからないが、アナログらしい柔らかで優しい音が響いていた。まるでピアノがそこで弾かれているようだ。外はまだ雨が降っているようだ。アルバムを何枚か聴き、OldParrのロックを何杯か飲んだ。こういう時間の楽しみ方は久しぶりだった。
ここはうまいカレーで知られているそうだ。次に訪った時にはカレーだなと思いながら傘をさした。

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揺れて歩く人々の問い vol.85

生きてるってこういうことかなと感じる時やコト教えてください。


「現代」というやつは、なかなか生きている実感が持てない時代などとよく耳にします。これだけネットが暮らしの主流に居座り、AIなどというモノが幅をきかせる時代です。「実感」なるものが一体どういうものなのかわからなくなっても仕方ないような気もします。これは仮想なのか現実なのか……。でも、そんな日常の中でもふとした瞬間に「ああ、生きてるなあ」と感じることってありませんか? そんな、生きてるってこういうことかなと感じる瞬間を教えてください。
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T.Kさん
ひどい二日酔いの朝とか、ライブで歌う時の逃げ場のない状況下ですかねぇ。だんだん耐えられない年齢になってきました(> <;)
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K.Kさん
汗をダラダラかいて、労働しているとき。息をはあはあ吐きながら、山登りしているとき、、生きてるなあ、、とおもう。冷や汗!もあり。
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F.Tさん
1年が回ってひのな漬けが漬かって、ご飯と食った時。
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M.Fさん
アホほど飲んで家に帰って、あー歯磨きせな〜とか言いながらぶっ倒れて、心臓バクバク言うてる時あー生きてるなと。じゃなくて生きててよかった…、かも。
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今回コメントを寄せていただいた方、ありがとうございます。詳しくはこちらをどうぞ。
https://www.facebook.com/tetsuo432/posts/pfbid038Q5b1wpuQGH37dfUk5UtetcMefnANy7X49MeCQFKUZtkUmVZA62CwhhrzWEu26CMl
次回86回目の問いかけは、折を見て「揺れて歩く人々の対話テーブル」にアップいたします。
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しみてつコラム
1杯のコーヒーから


中古だがエスプレッソマシーンをもらった。そいつでコーヒーを淹れながら思い出したことがある。
あるラジオ番組で、朝、豆を挽いてコーヒーを淹れるというのは優雅で贅沢な時間の過ごし方で、生活が豊かだという話だ。1杯のコーヒーを飲むために、少々早く起きて豆を挽きお湯を沸かしコーヒーを淹れる。そこに豊かさがあらわれると。
大方の場合朝は忙しいものだ。考えてみれば、我々は子どもの頃から忙しい朝を過ごしてきた。起きて、身支度を整えて、朝食もそこそこに家を出て学校、職場に向かい家事に向かうのだ。最近では朝に限ったことではないが、親や家族の介護で1杯のコーヒーを落ち着いて飲む暇もないという人も少なくない。だとすれば1杯のコーヒーのために朝から時間が割けるというのは、やはり優雅で贅沢なことだとなるのだろう。
時間的ゆとりとコーヒーの関係を考えてみた。コーヒーでなくお茶でもいい。ゆとりがある場合からない場合に向かって、コーヒーを飲みたいときどうするかだ。
自分で豆を焙煎して豆を挽く>>豆を買ってきて挽く>>挽かれたコーヒーを買ってくる>>ドリップパックを買ってくる>>インスタントコーヒーを買ってくる>>リキッドタイプの濃縮コーヒーを買っておく>>缶あるいはペットボトルのコーヒー飲料を買っておく……、こんなことになるのではないだろうか。コーヒーの飲み方にその人の時間の事実が集約されている。それを豊かさと言えるか……。
これだけ書いて思った。選択肢は多いな、と。コーヒーやお茶を飲むにも時間にあわせていろんな方法がある。ということは、朝から豆を挽いてコーヒーを淹れるというのが優雅で贅沢なのではなくて、時間にあわせて様々な選択肢があるということ自体が豊かなんだと。
コーヒーをセットしてマシンのスイッチを入れる。唸り声のような音を立てながらコーヒーが抽出され、香りが漂う。確かに豊かな雰囲気だ。雰囲気が豊かなのだ。決して僕が豊かなのではない。
だって、豊かかどうかなんてその一瞬の問題じゃないと思わないか? 豊かな時代に、豊かな社会に生きてこそ、僕自身も豊かだと言える。だけど「今」はどうだろう。この国は本当に豊かだと言えるのだろうか。誰もが豊かだと実感できているのだろうか。この国は誰に対してもたくさんの選択肢が用意されているのか!? コーヒー1杯の飲み方に豊かさを求める。それだけ豊かになりたいという思いが切実な証拠ではないだろうか。

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清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。

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清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。エディション・エフのネット通販ではクレジットカード、各種キャリア決済、PayPalでのお支払いを選択していただけます。
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【「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要】
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)

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最後までおつきあいありがとうございました。
本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
次号は11月8日(金曜日)配信予定です。
発行:揺れて歩くニュース編集室
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Mail:info@office432.jp
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