===

INDEX

  1. 横目流し目「願いに生きる」
  2. 清水哲男のサンクチュアリ 春日
  3. Prof. 田川の揺れる音楽道「ZERO WHITE:The scenery of a nuclear power plant」
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.71/a>
  5. しみてつコラム「ネコが教えてくれる種子島の暮らし」
  6. 清水哲男写真展「海の象」開催のお知らせ
  7. ご購入のご案内

===

横目流し目「願いに生きる」


12月20日、「願いに生きる」という小さな写真展がはじまりました。〈障害、病、老いに向きあいくらしている「ついまでおつとめのあるホーム」入居者のおつとめ日記〉という長い副題がつけられています。
「ついまでおつとめのあるホーム」とは、僕の母清水千鶴が亡くなるまで入居していた高齢者専用マンションです。母を例にとって話すと、母は亡くなるまで歌人として歌を詠み、書家として書をしたため続けました。母の「ひとりがみんなのために みんながひとりのために」という書は、福祉生活協同組合むぎのめのスローガンとして組合員証を飾っています。母は社会と関わり続ける「おつとめ=仕事」として筆を握り続けたのです。このホームでは誰もが死ぬその時まで、自分の夢や希望、願いを諦めることなく、また社会に関わり続け、参加することを目指し生き抜くのだといいます。この写真展では、その入居者4組6人の日常と言葉が展示されています。僕は写真を撮らせてもらいました。
入居者の皆さんの日常に触れて思いました。歳を重ねること、困難と向き合いながら生きることから生まれるパワーはすごいと。それは理性も知恵も含めてのことです。どんな状況になっても、願いを諦めない。だからこそ人生は豊かになる。そんなことを教えてくれる笑顔が並んでいます。お近くの方にはぜひご覧いただきたいし、来年2月には「ダイアリー ことば写真集」として発刊予定ですので、お手にとっていただけたらと思います。特に今メディアを賑わせている、金の亡者のような政治家たちにはこの笑顔に触れて邪悪な心を洗い流してほしいなと思います。金に生きるんじゃなくて、夢や希望、願い、理想に生きろよ!と。
写真展「願いに生きる」は、2024年1月31日まで。会場は鹿児島生協病院地下オアシス邑内ムラチカギャラリー(鹿児島市谷山中央5-20-10)。

===

清水哲男のサンクチュアリ

春日@天文館七味小路,鹿児島市

居酒屋なのに……。そう「なのに」だ。開店は午後8時なのだ。バーやスナックならよくありそうだが、居酒屋となると、ね。昼前から開いている店だってある。遅くとも4時とか5時には開けてくれないかなあというのが、常連たちの思いだ。随分前にある常連の酔客が「遅くとも6時には開けてくれ!」と迫ったが、女将はふっと鼻で笑っただけだった。
この店は女将のお母さんが42年前に開店した。春日(はるひ)というのは愛娘の、そう今の女将の名前なのだ。
店の真ん中には8角形のカウンターが存在感を放っている。入り口の横には小上がりがある。冬になるとここにこたつが設られる。だがほとんどの客はカウンターに座る。ボトルキープの棚には〈白銀乃露〉が幅を利かせている。女将によるとインテリアとしての統一性を大切にしているとか……。白板にその日の酒肴が書き出されている。だが8時開店だから、早い時間には腹拵えをすませてきて焼酎をひたすら飲むという客も少なくない。そういう常連が肴を頼むと、女将は私に仕事をさせるのかという感じで機嫌が悪くなるとかなんとか……。午前3時まで営業しているので、天文館で働いて仕事上がりだという客も多い。客の9割は男だ。「残りの1割の女も、オヤジ化した女性が来る」と女将は笑う。
不思議なことに、ここで声高に言い合ったり騒いだりする客に出会したことがない。噂によると、そういう客には女将が厳しいから二度と覗けないのだという。厳しさの内容は知らないが……。いずれにしても、ゆっくり落ち着いて酒が飲めるいい店だ。(鹿児島市東千石町6の11/営業時間:午後8時〜午前3時/不定休)
===

Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

ZERO WHITE:The scenery of a nuclear power plant

 

https://soundcloud.com/yurete_aruku/zero-whitethe-scenery-of-a-nuclear-power-plant
Some people metaphorically refer to the flame of nuclear power as a light of hope. However, the flame of nuclear power has no color. It is completely blank. Let’s reset the myth of nuclear safety to a clean slate.
ZERO WHITE
原子力の炎を指して、希望の光と喩える人たちがいる。しかし原子力の炎には色はない。真っ白なのだ。原子力の安全神話を白紙に戻そう。
===

揺れて歩く人々の問い vol.71

思わず本性が出る時ってありますか?


お酒を飲むとつい……。って人をたくさん知っています。本性に縛りをかける理性を取っ払うのに、酒の力を借りてるんですね。なんとなくわかるような気もしますが、そうはなりたくないですね。特にY君の所業を見てると……。
そこであなたに質問です。思わず本性が出る時ってありますか?そして、あなたはどんな素顔を持っているのでしょう。
ーー
T.Kさん
カミさんに聞くと、村の中での私の評価は決してカミさんを怒ったりしない温厚な人間だと思われてるらしいのです。
ーー
M.Fさん
表面的にはというか見た目、体型的におおらかな人的に見られますが、実はとても人見知りで気も小さいのです。話すのも苦手、知らない方に声かけるなんて、とんでもないって性格なのですが、お手伝いさせてもらう会場では頑張って本やら黒糖やら売り込んでます。
次回は写真まで売るんです。緊張で呑まずにはおれません。
ーー
M.Yさん
お酒で本性出す訳ではないのですが、ダメな本性を出した時に「お酒を飲むとつい」という言い訳をするために飲んでる気がします。
ーー
F.Tさん
いつも本性むき出しなんでなー。
ーー
F.Tさん
酒を飲むと無敵になります。悪魔になります(たまに泣きます)。ボクの本性はたまに泣く無敵な悪魔らしいです。そしてそのたまに泣く無敵な悪魔の一番の被害者は、次の日の自分であることは間違い無いです。
ーー
詳しくは
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2789241414558453
をどうぞ。
次回〈揺れて歩く人々の問い vol.72〉は、
「あなたが主催のパーティ、さていくらまでならパー券売れると思いますか?」です。FBグループ「揺れて歩く人々の対話テーブル」にアップしますので、そちらにコメント書き込みをお願いします。
===

しみてつコラム

ネコが教えてくれる種子島の暮らし


まちを歩くと、必ずひとりやふたり、のらネコを相手に「かわいいねえ〜」「いい子だね〜」とカメラを向けるにわか岩合さんに出くわすはずだ。それほど世界中どこに行ってもネコとネコを可愛がる人々は多い。
種子島も例外ではない。いや、ある意味のらネコの島ではないかと思ってしまうほど、あちこちで可愛いい姿を見かける。しかもネコと人の距離が極端に近いのだ。
空前のネコブームに火をつけた動物写真家岩合光昭さんに名言がある。「ネコは人間とともに世界に広まった。だからその土地のネコはその土地の人間に似る」と。この言葉の正しさを種子島のネコと人が証明してくれる。ネコたちの姿を探して、彼らをガイドにして島を巡ると、普段着の島の暮らしの風景に出会える。ためしに南種子町の平山浜田港を訪れる。
浜田港は、定置網漁の港として知られている。定置網漁は、網を一定の場所に固定して仕掛け、回遊魚を一網打尽にするという漁法だ。効率もいいし、環境にも優しい漁法だ。「網起こし」という取り上げ作業ははほぼ毎日行われている。
取り上げた魚を積んだ船が港に向かうと、魚の仕分けをするために仕分け台の周りには作業をする人に混じってたくさんのネコたちが集まってくる。最前線に陣取る丸々と太ったベテランのネコから、親ネコの影に隠れるように寄り添う生まれたばかりの子ネコまで、人間よりネコの数の方が多いくらいだ。そんなネコたちを邪魔にするような人はいない。ネコは”全員”前足をちょこんと立てて座り、港の入り口をじっと眺めて待っている。ネコたちはこれから何が起きるのか、ちゃんと知っているのだ。
船が着き魚が仕分け台に水揚げされる。大物から雑魚まで手際よく仕分けられていく。ネコたちの出番はまだだが、心はすでに祭り状態になっているに違いない。立てた前足が前に傾く。いつでも前に出られる体勢だ。そうしてついに、作業がひと通り終わるとネコたちに分け前が振舞われる。作業を終えた人たちが引けていくとネコたちの饗宴がはじまる。不思議だけど、この風景はずっと見続けていて飽きないし、なんだか幸せな気分になれる。人がネコに分け前を振る舞うように、ネコたちも分け合い、ゆっくり、たっぷり食べる。ね、岩合さんの言葉は正しい。
ネコたちの楽しみはそれで終わらない。港の入り口にある一夜干しの加工場では、仕込みの途中の分け前にあずかろうとネコたちがたむろする。加工場への出入りは厳禁だが追い払うようなことはしない。ネコたちも網戸をガリガリするようなことはない。ちゃんと待っているのだ。
南種子町平山、浜田港。ここは人とネコが寄り添うように生きる小さな港町だ。
====

清水哲男写真展 海の象 Shape of the sea開催のお知らせ


於:京町家えほん館むむむ
(二条駅から徒歩7分)2階ギャラリー
時:2024年1月5日(金)〜22日(月)
休館日火曜日・水曜日
OPEN 10:00〜18:00 入場無料
1月5日は12:00開場
金曜日は17:00まで
最終日は17:00終了
〒604-8375 京都市中京区西ノ京池ノ内町23-5
TEL:075-366-6169
詳しくは以下のURLからどうぞ。
https://fb.me/e/40g1KBcFr

● ● ●

★揺れて歩くニュースバックナンバーはこちらからどうぞ。
https://interearth.jp/archives/category/mail-magazine
★種子島写真集「ISLAND LIFE」「ISRAND SCENERY」好評発売中です!
種子島の風景と暮らしを、展示した作品の中から32点に絞って収録しました。清水哲男には珍しいオールカラーの作品集です。お買い求めは、清水哲男事務所のBOOK SHOPからどうぞ。ちょっぴりお買い得な2冊組も用意しました。
清水哲男事務所のBOOK SHOP https://shop.office432.jp/
清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。

★「揺れて歩く」ご購入のご案内
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」は下記のネット通販をご利用ください。
清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。エディション・エフのネット通販ではクレジットカード、各種キャリア決済、PayPal、でのお支払いを選択していただけます。
エディション・エフのブックショップ
https://editionf.thebase.in/items/27544027
「しみてつ応援団」の販売サイト
https://interearth.jp/product/yuretearuku
清水哲男事務所のBook Shop
https://shop.office432.jp/
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
最後までおつきあいありがとうございました。
本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
======
発行:揺れて歩くニュース編集室
発行者:清水哲男
Mail:info@office432.jp
揺れて歩く人々の対話テーブル
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/
【揺れて歩く&妄想ラジオ】第2、第4金曜日 20:00〜21:00
https://www.facebook.com/shimitetsu.nagayan.mousouRadio/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です