ご挨拶
ナメクジになった気分ですね。こんなに雨が続くと。身体中がジメジメします。毎年毎年この梅雨という時期になると、ほんとうに鬱陶しくて毎日がいやあな気分でいっぱいになります。それに近頃では鬱陶しいだけじゃなくて、あちこちに洪水やら土砂災害を引き起こしていのちを脅かし奪い、暮らしを破壊するようなことも稀ではなくなってしまいました。ほんとうに嫌な雨です。でもこんな気候・気象を招いたのは、人間の所業の結果だと言われます。人間が経済活動の結果引き起こした地球温暖化が大きな原因のひとつだと。僕ら一人ひとりも自分の暮らしのあり方を見つめ直す、考え直す時期に来てるのかもしれませんね。などと電気を使いすぎる、浪費の塊のような僕が言うのもなんだかなと思う清水哲男です。

サンクチュアリ いちよし@荒田町, 神戸市兵庫区

最近巷では立ち飲みスタイルの酒場が増えている。鹿児島でも例外ではない。我々の世代で立ち飲みというと、酒屋の角打ちと同様酒飲みのおっさんの止まり木のような場所だ。カウンターで斜に構え酒を頼みポケットから小銭を出しばら撒くようにおく。あてなどいらない。きゅっと1杯か2杯ひっかけるように飲み干して出ていく。それは「プロの飲み手」というにふさわしい姿だった。だが、今流行りの立ち飲みは椅子がないだけの居酒屋で、客はそこそこの長っ尻で、中にはベロベロになっている客までいる。店の方も店の方で予約などを受ける店まである。立ち飲みだと思って暖簾を割ると「ご予約は?」などと言われたりする。そんな店はこちらから願い下げだ。
いちよしには、福原の丸萬で飲んだ後〆に寄る。近所の商店街の店主や勤め帰りの客が多い。決してベロベロになる客はいない。酒は自分だけが気持ち良くなればいいわけではない。みんなが楽しくてはじめて自分も楽しくなれるのだ。そんなことを教えてくれる酒場だ。立ち飲みだがあてはそこいらの居酒屋、料理屋にもひけをとらない。しかも安い。こんな店が増えるとうれしいな。

INDEX

  1. サンクチュアリ いちよし
  2. Prof. 田川の揺れる音楽道「15 meters to the atomic reactor core:The scenery of a nuclear power plant」
  3. Koneちゃんのプチボタニカル日記②
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.60
  5. しみてつコラム「おぶっておぶられて」
  6. ご購入のご案内

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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

15 meters to the atomic reactor core:The scenery of a nuclear power plant

The display on the staircase in the Sendai Nuclear Power Plant Exhibition Hall likely means “Dangerous! Beware! Do not approach!” It appears to be a warning message….indicating that caution should be exercised and that people should avoid getting too close.

炉心まで15メートル:原発のある風景
川内原子力発電所展示館には原子炉の模型がある。その通路の階段にこの表示がある。これは何を意味しているのだろうか。危ない! 恐れよ! 近寄るな! そう警告しているとしか思えない。
https://soundcloud.com/yurete_aruku/15-meters-to-the-atomic-reactor-corethe-scenery-of-a-nuclear-power-plant
清水哲男写真集「揺れて歩く」サウンドトラック https://soundcloud.com/yurete_aruku

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Koneちゃんのプチボタニカル日記②
by Kone Kami

「危ないのは……」

もともと口数が多い方ではない。特に仕事場にいる時などは、まったくの無口だと言ってもいい。それはイコール無愛想ということだ。人を相手にする仕事じゃないから愛想をふりまいていたら、気持ち悪いじゃないか。しかも最後の無頼派を気取っているのだ。無口、無愛想はスタイルではなく、生き方そのままだと思っている。
仕事場にやってきた〈緑の生き物たち〉は、そんな僕の日常を少しずつ侵食しはじめている。
散乱していたガラクタはきれいに片付けられ、その後にできたスペースに〈緑の生き物たち〉が、さも昔からそこにあったように収まっている。いや、すべてのものをおさえて主役の座を占めつつあるようだ。
スタッフが部屋に入ってきて〈緑の生き物たち〉を嫌な目で見たり、邪険に扱ったりすると、そのあとずっと機嫌が悪くなる。昨日もHが気を利かせて蚊取り線香に火をつけて、部屋の入り口近くにおいてくれた。ところがそれがポトスのそばだったのだ。
「煙たいじゃないか!!」
「えっ、ずいぶん離れてますけど。入り口開けっぱだから蚊が入るかなと思って……」
「俺じゃないよ、ポトスがだよ」
「ポ、トス、ですか……」
「だよ。ちゃんと呼吸してんだから」
Hは複雑な表情で出ていった。
ほんとうに呼吸しているのだろうか……。そうだ、チャットGPTに聞いてみよう。
〈植物は呼吸をします。ただし、動物とは異なる方法で行います。動物が酸素を吸い込んで二酸化炭素を排出するのに対し、植物は光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します〉
ほらみろ呼吸してるじゃないか。当然煙はダメなんだろうな。
〈煙は植物にとって一般的には有害です。煙中には有害な化学物質や微粒子が含まれており、これらが植物の健康や成長に悪影響を及ぼすことがあります〉
ほれほれ。蚊に悪いんだから〈緑の生き物たち〉にも悪いに決まってるじゃないか。
「危なかったな」
なんだ、ポトスに微笑みかけている僕がいる。愛想よく語りかけている僕がいる。
危ないのはポトスじゃなくて、僕の方だな。

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揺れて歩く人々の問い vol.60

テーマ:「あなたは、ものすごく広い場所を何にたとえたらわかりやすいですか?」

清水はいつも思います。テレビでレポーターやタレントがある場所の広さを「なんと東京ドーム〜個分です」と大声で叫ぶと、〈どうでもええけど、広さをたとえるのに「東京ドーム〜個分」っていうのやめてくれへんかなあ。ようわからんし〉と思ってしまいます。東京ドームって東京の人にはわかるかもしれませんが、東京だってひとつのローカルですから……。たとえばもっと馴染みのある「甲子園球場〜個分」とか「京都御所〜個分」「桜島〜個分」などと言われれば、ほう、すごいなと思えるのかもしれませんが。そこであなたに質問です。あなたは、ものすごく広い場所を何にたとえたらわかりやすいですか?
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Y.Mさん(薩摩川内市)
京都競馬場の何個分がいいです!
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I.Mさん(西之表市)
ガイドの時は「ディズニーランド20個分」とか言いますがw(JAXA種子島宇宙センター)
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J.Fさん(鹿児島市)
桜島何個分なら想像つきます😆
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F.T(名古屋市)
甲子園もサッカー場もディズニーもわからん。畳何万枚とかそういうので言って欲しいが。
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C.Hさん(藤井寺市)
25メーターのプールが何個分がいいです。😹
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M.Fさん(京都市)
ディズニーランド何個分とか言われてもわからんし。
普通に畳何畳分とか何坪とか言うて貰った方か大きいって事だけは理解できる気がします。
ディズニーランド嫌いやからかも知れませんが、夢の国のサイズ感よりうちのちいこい家が何千軒分…、の方が脳が考えようとしてくれます。
ーー
T.Kさん(対馬市)
先日、島で開催された核のゴミ反対の講座で講師に最終処分場の地下埋設施設の総面積はどれぐらいの広さか、例えば東京ドームの何倍とか言うように教えて欲しいと聞いたら、対馬空港の4倍ほどの広さと言われ、流石にに専門家はみんなに分かるよううまい例えをするもんだと思いました😅。
ーーー
詳細は以下からどうぞ。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2647600852055844/
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しみてつコラム「おぶっておぶられて」

「そらあ、自分の親やさかいなあ」息子さんは笑って言った。
彼は90歳を過ぎた母親を姉弟で見守る。自営業を営む彼と彼の妻、さらに姉だけでは不可能だ。デイサービスやその他の介護サービスを使い、さらには他の家族の力も借りる。使えるものはすべて使う。
そんな話をしていると、デイサービスの送迎車がおかあさんを送ってきた。
車を降りたおかあさんに職員が言った。
「また明後日ね!」
そう言って彼が手を差し出すとおかあさんは応えるように小指を立てて手を差し出した。ゆびきりの仕草だ。そうして笑顔になった。それを見守る息子さんも笑顔になる。
送迎車を見送ってふたりは長い外階段の下に立った。
「おんぶしよか? 歩くか?」と息子さん。
「歩く」とおかあさん。
息子さんがおかあさんの身体を横から抱きかかえるようにして、おかあさんは厳しい表情で手すりを両手でぎゅっと握り、急な階段をゆっくり上っていく。2階の玄関に辿り着いたが、おかあさんの居室は3階だ。そこからは息子さんがおぶって階段を上がる。
上り口で母親を背負う、息子に背負われる。なぜだかよくわからないが、親子は強い絆で結ばれていると思った。おかあさんの表情には外階段を上がる時の厳しさはなく、安心するかのように落ち着いていた。
介護の負担を家族だけに背負わせるのではなく、社会全体で負担するという理念でスタートした介護保険制度だが、どうやらそんなにうまくはいっていないようだ。相変わらず家族は大きな負担を強いられるている。親の介護のために子どもたちが働けなくなったり、学校に通えなくなったりなどという話は後を絶たない。逆に介護される側でも、安住の家、終の住処が見つからない、行き場がない人々は少なくない。少子化対策としては子育て世代へさまざまな施策がとられようとしている。だが、この高齢者問題はどうなのだろう。高齢者は集団自殺すればいいなどという暴論を吐く学者もいるほどだ。それは有効な解決策がないことを裏付けている。
国に期待していては何も解決しない。だから子どもたちは仕事を辞めてでも、学校に通わなくても、なんとかして親の面倒を見ようとする。そこにはあきらめもあるのかもしれない。だから親も申し訳ないという気持ちになる。そうして家族の間に笑顔は消える。おたがいを思い合うからこそ消える笑顔もあるのだ。
だがこの家族は違う。おぶっておぶられて、親が自分の子どもたちを大切にしてきたように、子どもたちが親を大切にする。少々の苦労はあっても、いつまでも笑って暮らしたいから。

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