いよいよ4月19日から恒例になった京都文化博物館JARFO京・文博での写真展「笑う力」がはじまります。前回の2月大阪SpaceMuでの写真展からあっという間でした。この間紆余曲折があり、最終的に出展数は85点と、当初予定していた倍以上の数になりました。これはまた搬入搬出が大変だなあとスタッフ諸氏は頭をかかえる図を想像していただきたいと……。いつの間にか「清水に隙間を見せるな」という言葉までつぶやかれるようになりました。隙間を見つけると、すぐに点数を増やしたがるということですね。しかし、ふふふふふと笑って、全く気にせず増やしてしまうわけです。さてさて今回はどんな感想・評価をいただけることやらとワクワクしている清水哲男です。
INDEX
- Prof. 田川文彦の揺れる音楽道「笑う力:power to laugh」
- 〈清水哲男写真展「笑う力」〉開催間近です
- 揺れて歩く人々の問い vol.56
- しみてつコラム「夜空の向こうで」
- ご購入のご案内
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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道
笑う力:power to laugh
サンクチュアリ 人見酒店@野田阪神,大阪市福島区笑う力:power to laugh
https://soundcloud.com/yurete_aruku/powe-to-laugh
どんな逆境にあっても、どんなに悲しくて辛くても、人は笑う。笑う力は生きるエネルギーとなり、人は生きようとする。そして、人と一緒にいることで、その力は強くなる。
No matter what kind of adversity, no matter how sad or painful, people will smile. The power of laughter becomes the energy to live, and people try to live. And by being with people, that power becomes stronger.
清水哲男写真集「揺れて歩く」サウンドトラック https://soundcloud.com/yurete_aruku
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絶賛準備進行中!!
〈清水哲男写真展「笑う力」〉開催間近です
恒例の京都文化博物館別館 JARFO京・文博での写真展、今年もやります。
清水哲男写真展「笑う力」
どんな逆境にあっても、どんなに悲しくて辛くても、人は笑う。
笑う力は生きるエネルギーとなり、人は人生という透明な軌道を走っていく。
2022年4月19日(水)〜5月4日(木)
11:00〜18:00(最終日は16時まで)
4月24日(月)25日(火)は休廊日
清水は毎日在廊いたします。
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揺れて歩く人々の問い vol.56
テーマ:「あなたのお気に入りの筆記用具を教えてください」
この問いを思いついた時、「今時筆記用具なんか使ってないんじゃないですか」と言われました。確かにね。そうかもね。と思いながらもおじさんおばさんたちには、熱狂的な筆記用具愛があるのです。高いものでなくてもいいんです。ある新聞記者OBは40年以上取材にはペンテルのサインペン以外は使わないという人も。いやいや私はラッションペンだという人も。デジタルが使えないだけじゃんって言われそうだけど、笑われそうだけど、筆記用具愛を大切にしている人も多いでしょう。そんなあなたのお気に入りの筆記用具を教えてください。
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T.Kさん(鹿児島市)
ぼくは毎日
鉛筆を使っているよ
毎日削っているよ
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M.Fさん(京都市)
大切に使っているボールペンは
カランダッシュのモノで奮発して
三万ほどのモノを30年使っていますが
今回オススメするのは
たった330円の筆ペンです
鳩居堂と言う江戸時代創業の香道、書道に関するモノを売ってる京都の老舗ですが
ここで売ってる『らくかき』と言う筆ペンが
本当に書きやすいのです
字のきれいな方はより美しく
そうでない方もそれなりに…
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K.Kさん(対馬市)
ぺんてる シャープペン オレンズ メタルグリップ 0.2ミリ。細かく書けて2Bでも折れないので重宝してます。
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ということで、詳細は以下からどうぞ。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2603803353102261/
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しみてつコラム「夜空の向こうで」
「思い出さえあったらいつでも会える」これはあなたの口癖でした。
両親、兄弟、多くの知人友人を見送り90歳を過ぎ、そうして92歳で最愛の夫を見送りました。95歳で可愛くて仕方のなかった孫、曽孫と別れ、住み慣れた京都から鹿児島に移り住みました。さみしくないかと問うと、
「出会うことがあったら必ず別れはある。けど、思い出さえあったらいつでも会える」と笑って答えました。「心の中にみんな生きてる。みんな笑うてる。そやし大丈夫や」と。
さみしいとこぼすこともなく、あなたは日々を大切に前向きに生きていました。でも、ほんとうはお父ちゃんが恋しくてどうしようもなかった。京都が恋しくてたまらなかった。さみしかったのですね。ごめんね、気づいてあげられなくて。
ぼくがそのことにようやく気づいたのは、あなたが大好きだった孫が遥々訪ねてくれた時のこと。彼女の顔を見て、あなたは周囲を気にすることなく声をあげて泣きました。
「生きてるうちに会えてよかった」
と。人は悲しいから泣くだけではない。歓喜もすぎると涙を呼ぶ。それもまた「笑う力」になるのだと思った瞬間でした。
その日のあなたの笑顔は、鹿児島でそれまで見せたことのなかった、ほんとうにうれしそうな笑顔でした。あんなに楽しそうにご飯を食べるあなたの笑顔、久しぶりに見ました。
96歳を迎えたお正月、あなたにたずねました。生きるとはどういうことかと。あなたは即座に答えました。「自分の明日を自分の目で見ることや」と。そうして98まで元気に日々を数え、99歳は目前でした。百まで生きてほしかった。もっと歌を詠んでほしかった。
お父ちゃんが亡くなってから、あなたは歌を詠むのをやめたと言いました。
「もう歳やからな。突きつめて考えるのに疲れたわ。のんびり気楽に暮らすことにした」
と。でもあなたが亡くなってから見つかった日記には、たくさんの歌が残されていました。
〈お父ちゃん お父ちゃん お父ちゃん三回呼びました〉
そのほとんどがお父ちゃんのことを想う歌でした。さみしかったんやねえ。会いたかったんやねえ。
そうして、
「死というのは、健全な肉体が地球からぽとりと落ちて宇宙に還ること。人の命は宇宙の一部。そやしうちは死んだらあんたの、みんなの中で生き続ける。いつも一緒や」
そう言い残してあなたは永遠の旅に出ました。
あっという間に時間は過ぎぼくはいま、そのあなたの言葉を噛みしめています。
あなたは宇宙に還り、みんなの心の中に思い出として生き続けているのだと。
少々さみしくて悲しい夜は胸に手を当ててあなたを思うことにします。
「な、思い出さえあったらいつも一緒やろ」
あなたが夜空の向こうでそう言って笑っているような気がします。
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