こんにちは。揺れて歩くニュース清水哲男です。 11月も終わりですよ。時間なんて、アッと言う間に流れてしまいます。でもね、流れているのは時間だけじゃないんですね。流れて、時の堆積の向こうに埋もれてしまうのは、実は僕たちの記憶なんです。去年の今頃社会はどんなだったか、自分は何をしていたか …… 。みなさんちゃんと覚えていますか? 僕の友人の酒場の大将は去年から今年にかけての1年半を生涯絶対に忘れないだろうと言います。とんでもなく苦しかったからですよ。「第6波が来ないうちに、ちょっと観光しとこうと思って」という街頭インタビューを見て彼は言いました。「他人事だな。こういう人の動きが第6波をつくりだすんだよな。記憶力の欠如だな」と。ほんとうにそうだなと思います。もう2度とこんな窮屈な思いは嫌だと思った頃のことを思い出して、みんなで第6波を防ぎましょうよ。みんなで。
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まだ間に合います!
清水哲男写真展「揺れて歩く」は28日まで開催中!
10月2日に京都文化博物館JARFO文博でスタートした怒涛の4連続開催@京都、いよいよ最終コーナーにさしかかりました。ただいま、東山区七条京阪の集酉楽サカタニと下京区五条醒ヶ井上るの hoka books の2カ所で同時開催となっています。28日までです。
特に hoka books では千鶴愛用の鍼灸人体模型や、67年前の結婚式当日、良一千鶴の若々しい姿をとらえた写真もあわせて展示しています。詳しくはこちらを。
https://www.facebook.com/events/5134290996600858
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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道
「KYT」
「揺れて歩く」 Soundtrack より
「揺れて歩く」の物語の舞台がひろがる。
https://soundcloud.com/yurete_aruku/kyt-remix
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しみてつコラム「まっぴらごめん」
僕には、写真を撮り続けている小さな友だちがいる。
深夜、とっくに 23 時を過ぎた天文館で彼らに出会った。
「どこに行くの?」
「お昼間、みんなで水族館行ったから、これからみんなでお洗濯」
お母さんはいっぱいの洗濯物を持って、みんなでコインランドリーへ。
この家族にどんな事情があるのかは知らない。でも、見かけるときはいつも家族は一緒なんだ。
洗濯が終わるまで、水族館の話、いっぱいするんだろうな。
後ろ姿に、いつも、いろんなことを教わっている。そうして思う。僕ら大人には、自分の子どもであるか否かではなく、無条件に子どもたちの未来を守る責任があると。
総選挙の街頭インタビューを見ていて気になったことがある。
「社会を守るためには、個人の権利の規制も必要だ」と答えるおじいさん、「今を救うための給付金や支援金のためには、将来の増税も仕方ない」と答える若いお母さん、「周辺諸国の無頼を許すわけにはいかない。集団的自衛権容認や憲法の改正は必要だ」と答える大学生、「経済活動のためには原発再稼働は必要」と答える町工場のおじさん、「国際社会の常識からいっても特定秘密保護法は必要」と答えるサラリーマン、「高齢者や障がい者にも応分の自己負担を」と答える買物途中の主婦 …… 。問題をもっと自分自身に引き寄せて考えるべきではないだろうか。国や社会の問題であるだけでなく、あなた自身の問題なのだ。国があるから国⺠がいるのではない。一人ひとりの国⺠がいるからこの国はあるのだ。それが国⺠主権だと僕は思っている。政治家がなんと言おうと、エコノミストがどう分析しようと、大企業がどうなろうと、大切なのは「庶⺠の生活」「幸せだという実感」だと。
「私は世間を知ってます」という顔で、評論家みたいなことを言っていると、「従順な国⺠の 1 人」として「政治のための生け贄」のように扱われるだけ …… 。
ぼくは、そんなの、まっぴらごめんだ。小さな友だちの未来のためにも、僕の子どもたちや、その子どもたちのためにも、そして自分自身のためにも、まっぴらごめんだ。
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