雨が続いて気温が上がらず寒い6月だなと思っていたら、突然の夏日連発。なに!?福岡では34度超え!? 熱中症に注意!? ほんとうに状況は目まぐるしく変わりますね。なんだか周りの変化についていけない67歳、清水哲男です。ええ、高齢者です。話題のワクチンも1回目の接種を終えました。功罪いろいろと騒がれているワクチンですが、淡々と事実だけを見ていきたいと思います。そんなことで、接種レポートを掲載しました。あくまでも僕の個人例で、一般的な話ではありませんが。それでは今回も最後までよろしくお付き合いを。
INDEX
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【緊急レポート】
新型コロナワクチン第1回目を接種して
6月9日午前11時予約で新型コロナウイルスワクチンの1回目を接種することになった。あまり気は進まない。だって、得体の知れないものを、体の奥底に取り入れるのだ。感染・発症・重症化から身を守るためだとされるが、あくまでも発症、重症化を抑える効果は確認されているが、移らない・移さないという効果は確認されていない。感染後の自分の身を守るためだけなのだ。しかし最終的には集団免疫を獲得するためという理屈と、自分が発症し、あるいは重症化して医療の現場の負担とならないようにという思いで接種を決めた。その上で徹底した感染防止対策を続け、少しずつ仕事を再開したいと思っている。接種後の副反応や体調の変化については大きな不安を抱えながら。
ちなみに、先行して接種を終えた97歳の母だが、接種後の副反応や著しい体調の変化はまったく見られない。
「ほんまの年寄りやから、身体全体が鈍感になって何にも感じひんのかも」
と本人は笑って言う。
「うちらよりも、動き回って社会を支えてる若い人から打った方がよかったんと違うやろか」
とも。
〈6月9日〉
1回目のワクチン接種が終わった。かかりつけの医院なので、予診もスムーズだった。既往症、治療中の疾病、飲んでいる薬、今の状態などすでにわかっているわけだから、私に限らずすべての被接種者がスムーズに流れていた。
打ち手は医院に1人だけの医師が当たる。そのために一般診療とワクチン接種の時間帯を完全に分けて実施していた。ちなみにその日の昼間は11時から13時までがワクチン接種にあてられ、その後一般診療を挟んで夕方も接種にあてるとか。政治の世界のことはさておき、医療の現場では工夫と努力を惜しまない。
「感染者や重症者の治療にあたっている医療現場の負担を軽くするためにも、我々もできることをギリギリまでやらないとね」と注射器を片手にした医師が頼もしく、凛々しく見えた。いつもはのんびりした穏やかなおじいちゃん先生なのだが……。
11時予約の少し前に着いた。予約の2人目だったので、受付でクーポン券・予診票の確認を済ませて診察室に呼び込まれたのが11時5分頃。
医師から副作用・副反応の説明があり、その上で接種。注射自体の痛みはほとんどなく、というか、ほぼ何も感じないまま終わった(鈍感なのかもしれないな)。
その後20分の経過観察のため、別室に移動。ほぼ5分おきに異常がないかの確認があった。看護師の説明では、
「この20分の観察はアナフィラキシーなど、激しいアレルギー反応がないかを確認するためのものです。その後打った周辺が痛くなる、倦怠感がある、熱発するなどの副反応があるかもしれませんが、通常確認されている副反応ですからそんなに心配しなくてもいいかと思います。ひどいようでしたら連絡をください」
ということだった。
20分経過し、自分で車を運転して医院を後にした。
それからほぼ1時間後、体調には何の変化もなかったし、打ったところが痛い、痒いということもなかった。倦怠感はと聞かれたが、いつも眠たいので、これが倦怠感なのかどうかはわからないと自嘲するしかなかった。
しかし、接種から8時間以上経過した午後5時間を過ぎたあたりから、接種した周辺に張りのようなものが出て、筋肉痛のような痛みが現れた。普段作業をしている程度の動きであればそんなに痛みはしないが、真横に大きく腕を上げたり、肘を曲げて前後に振ったりすると強く痛んだ。それ以外に熱発や倦怠感という副反応は現れなかった。
同世代で同様に1回目を打ち終えた友人に聞いてみると、やはり同程度の症状が現れたようだ。激しいアレルギー反応や熱発という症状が出た人はいない。ただし、75歳を超えた知人にたずねると1回目から「腕を動かせないくらい痛かった」「38度を超える熱が出た」という人もいたようだが、それも長くて2日間程度だということだった。さらにワクチン接種との因果関係はわからないが、1週間後に頭痛に見舞われたという話もあった。
かなり個人差があるようだが、私のように接種した周辺に痛みが出るというのはほぼ共通した症状のようだ。
〈6月10日〉
ワクチンを接種して一夜が明けた。22時間が経過していた。接種部周辺の張りと痛みは残っていた。
就寝中に何度か寝返りを打って、左を下にした時に(左腕に打ったので)痛みで目が覚めめた。激しい痛みというわけではないが、窮屈な感じで寝心地が悪い、そんな感じだった。
で、痛みというよりは、痒みといった方がいいかなという感じでもあった。無意識に掻いてしまいそうになり、ハッと気付いて手を止めるということも何度かあった。全身に発疹が出たという話も聞いていたが、そういうこともなかった。
そういえば背中が痒いなとも思うのだが、これはいつも周囲から言われている「老人性の乾燥肌」ではないかと(笑)。私の場合、身体に深刻な副反応は、目に見える限りではなかったようだ。
1回目接種のレポートとしては、ここまでとしたい。2回目は6月30日に接種の予定だ。
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揺れて歩く人々の問い Vol.21
テーマ:あなたは海派? それとも山派?
あ〜、緊急事態宣言、延長されてしまいましたね。でもね、ここが踏ん張りどころ。感染予防対策を徹底して、憎っくきコロナを封じ込めましょう。私たちの頑張りとワクチン接種のひろがりで、なんとか楽しい夏休みを迎えられたらと思います。 さて夏休みを楽しむとしたら、あなたは海派ですか? 山派ですか? 遊ぶことでも考えて、リフレッシュしませんか!
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今回も沢山のコメントをいただきました。
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丘サーファーとか陸釣り派ですねとか言われた事があるような無いような気がする自分は「常に難攻不落に挑む」という気概の意味では山派かなぁ。
(鹿児島市M.Yさん)
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自粛要請で海はロックアウト!で、最近山へ入って呑んでるんですが、マダニにやられてへこんだり、ムスメBに”ダニ野郎”って個人攻撃受けてます♫
(京都市Uさん)
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断然海です。山は33年前に高校の修学旅行でハイキングコースだと騙され裏磐梯山に登らされて以降一度も登っていません・・・
(京都市M.Fさん)
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詳しくはこちらからどうぞ。https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/permalink/2058680704281198/
コメントもぜひお寄せください。
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しみてつコラム「ついまでおつとめ」
母が入居している高齢者専用住宅は「ついまでおつとめのあるホーム」という長い名前を持っている。母はここを終の住処と決めた。いくつになっても、車椅子に乗るようになっても、たとえ寝たきりになっても、自分のやるべきことを「仕事」あるいは「使命」と受け止めて、ずっとやり抜く。名前に託された思いと、自分の思いを重ね合わせて決めたのだ。
そのホームが発行する情報誌に母のインタビューが掲載された。
夢は?
「私ね、子どもの頃から、文章を書く人になりたいといつも思っていたの。書きためた文章を1冊の本にしたかったけど、その夢は 今となってはなくなったかなぁ」
今いちばんやりたいことは?
「もう年寄りやから今の生活をノートに残したらいいやん。そう思ったこともあったんやけど、希望を捨てたのか、忘れたのか、それとも、今はすき間なのか、ひと休みしてるのか、もうやめてしまったのか…」
今書きたいものは?
「今書きたいもの? あるとしたら”新しい時代の気持ち”。ばあちゃんはこんなふうに生きてきたんやと、文章を書いて残して、孫やひ孫に知ってもらいたいなぁと、思うの。最近、そう思うの」
たったそれだけの言葉の中に、母の昨日・今日・明日がきちんと語られている。
昔からずっと短歌を詠み続けてきた。それを90歳を過ぎてはじめての歌集にまとめた。第二歌集をとさらに創作に力を入れた矢先に片翼を捥がれるように夫を亡くした。すべてを喪って、打ち拉がれて、思い出から逃れるようにしてたどり着いたのが
「ついまでおつとめのあるホーム」だった。そして「今」を見つけたのだ。
「ちょっとおしゃれなノートを買うてきて」
母から電話があった。
「何に使うの?」
「今を書いとくんやがな。ええか、おしゃれなやつやで」
電話の向こうの母は楽しそうに笑った。
清水千鶴、97歳。母は最後の瞬間まで鉛筆を握っているに違いない。
それが母の仕事であり、使命であり、人生なのだ。
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