焼肉ふくや@天文館 鹿児島市

揺れて歩くニュース清水哲男です。揺れて歩くニュースはこの号で、なんと30号を配信することができました。第1号は2020年3月6日です。その時に通巻ナンバーが3桁になっていたので〈あら、1000号を目指すのかな〉などと冗談みたいなことを思っていましたが、この調子なら100号は現実的な数字だなと思ってしまいました。さすがに1000号というと38年ちょっとかかるので、すると僕は100歳を超えちゃうので、僕の代ではちょっと無理かなどと笑っちゃいました。でも、イケるところまでイキますよ。それでは今回も最後までお付き合いください。

INDEX

  1. 特集:日置市長選挙を振り返って
  2. 問いかけ「あなたの好きな食べものは?」
  3. しみてつコラム「ピザの味」
  4. ご購入のご案内

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特集:日置市長選挙を振り返って

応援のチカラ S.N

人生で初めて政治と関わり選挙の応援をしました。
個人的に「頑張れ」っていう言葉はあんまり好きではありませんでした。具体性に欠けるし無責任だしどこか他人事のような感じがして。
でも、今回選挙の応援に行ってみて、人を応援する空気って基本的に温かいものなんだなって思いました。
住んでいる地域が違って選挙権がなくて1票を投じられない人達が、それでも応援したくて「頑張れ」って言うのは想いがいっぱい詰まっていて、その想いに同調して周りの人や地域の人が動かされていく。言霊とでもいうのか、そんな言葉や気持ちの持つ力を今回私の応援した人の当選で目の当たりにしたような気がします。
知らなかったのですが、選挙活動って給与を支払える範疇がすごく少ないのですね。様々な活動をボランティアに頼っている。対価のないボランティアがなぜここまで頑張れるのだろう?と不思議に思ったりもしました。それは応援される人の求心力、人望、実力、カリスマ性、人柄、関わり度合いなどいろんな条件があるのだろうと思いますが、そんな人を応援したいと思う人たちの集まりだからこそ、応援する場の空気が温かいのかもしれないです。
私は応援する側の立ち位置が好きです。根っからお節介なおばちゃんなんだと思います。応援することで、逆に自分が力を貰うことってありますね。
ふと「いつかバスケットチームの応援にでも行ってみようかな」と思いました。元気をもらいに。

イデオロギーではなく
利害・利権でなく
現実的な政策でブレークスルーを
清水哲男

日置市長選挙は、われらがながやんの圧倒的勝利という結果で終わり、そうして新しいステージが始まりました。若干37歳の市長の誕生です。このところ鹿児島県知事、鹿児島市市長と若い首長が誕生するという流れになっていますが、今回の日置市長選挙の結果を僕はちょっと違う視点で見ています。
選挙戦で「若さと実行力」をアピールする候補者は多いです。有権者も若さを求めているように見えます。ながやんはそういう流れに乗って支持を集めたのかと。それだけなんだろうか……。確かにそれもあるだろうけどそれだけではないと思っています。
これまで若者の政治不信と政治離れが指摘され続けてきましたが、その理由が深くかつ真摯に追及されてきたことはなかったんじゃないかと思います。なぜ若者の政治不信と政治離れが進んだのか。それは簡単に言うと、化石のような脳みそを持った大人たちが、イデオロギーと利害・利権の対立を打破すると言いながら、そこにしがみつくような政治を繰り返してきたからに他ならないのではないでしょうか。口先だけだったんですよ。口ではそれらしいことを言っておきながら、実は自分の利益を追求するみたいな。そんな政治の風景を見て〈嫌んなっちゃった〉というのが若者の本音ではないかと。S.Nさんの寄稿も、利害を離れたところに共感があることを強く教えてくれています。
今、身近な地域に入って、地域おこしやコミュニティづくりに汗を流している若者は本当に大勢います。そういう若者は、目の前の利害や利益ではなく、地域の人々との共感を大切にして頑張っているのではないでしょうか(中には利益を求めようとする人もいなくはありませんが)。そういう彼らによって地域が抱える課題がひとつひとつ現実的な手法で解決されてきている例を、僕は本当に多く見てきました。その代表が鹿児島県全県を走り回って地域の問題に深く関わってきた永山由高という人物でした。
特に彼は選挙戦を通じて、スローガンとした〈対話と挑戦〉を鮮やかに具現化して見せてくれたと思います。市内を走り回り名前を連呼するのではなく、対話を重ねる。市民が抱える問題、地域が抱える問題、行政が抱える問題を掘り起こし、それらを解決することを自らの政策とする。そういう、政治家本来の、政治本来のあり方、イデオロギーではなく、ましてや利害や利権では語りきれない行政のあり方を示してくれたと思います。それこそが現実的な政策で〈地方〉という困難な状況を打ち破り突破する〈やり方〉なんだと。しかもそれは〈みんなで対話〉し、〈一緒に挑戦〉することで実現できるんだと。そういう彼への共感が多かったのではないでしょうか。そうした彼の姿の中に、これなら自分も政治に関われると思った人も少なくないはずだと思います。
これからが新しいステージの始まりです。大変だろうけど頑張って欲しいと思います。若い人による新しい政治の波を、日置市から全国に波及させて欲しいと。日置市から若者の政治離れにストップをかける。そんなことができたら素敵だなあと化石のような脳みそを持った大人の一人である僕は思っています。

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揺れて歩く人々の問い Vol.20

テーマ:あなたの好きな食べものは?

育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない〜♫なんて歌ありましたね。ちなみに僕はニンジンが大嫌いです。逆に好きな食べものは?って聞かれると、ちょっと困ってしまいます。だって、なんでも食べるから……。で、気がついたわけです、好きな食べものってけっこう難しいな、と。何を食べても美味しいんだけど、誰と一緒に、どこで、どんなふうに食べるかという状況によってもずいぶん違うしね。ということで、そんなことも含めてお尋ねします。あなたの好きな食べものを教えてください。それは誰と、どこで、どんなふうに食べるのが好きですか?
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今回も沢山のコメントをいただきました。
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イタリアンが好きです︎💕︎
ピザもパスタもニョッキもトリッパバーニャカウダもフリットもティラミスも好き😋
(鹿児島市S.Nさん)
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私は、「その人ならではレシピ」を知って一緒に食べるのが好きです。
例えば、冷奴にはキムチとごま油を載せる、餃子には隠し味に味噌を入れる、コンビニのサンドイッチと惣菜でコラボサンド…など。
(鹿児島市Y.Kさん)
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好きな食べ物は玉子
嫌いな食べ物は椎茸
好きな飲み物はアルコール・・・
(京都市M.Fさん)
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好きな食べ物は昆布巻き
甘辛く炊いてある
自分ではうまく作れないから
子どもになれる食べ物
(K.Nさん)
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詳しくはこちらからどうぞ。https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/permalink/2051446945004574/
コメントもぜひお寄せください。

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しみてつコラム「ピザの味」


―――5月9日日曜日は母の日だった。
この日は毎年母と一緒に昼食を食べることにしている。母が暮らすホームを出て母が行きたいと言う店に行くのが、ここ数年のお決まりになっていたが、去年今年は新型コロナウイルスの感染拡大であきらめなければならなかった。
せめて母の食べたい物をデリバリーでと、何が食べたいかたずねた。
「うちピザいうもんが食べたいわ」
「えっ?」
予想外の答えに僕は少々驚いたが、すぐに父と母の会話を思い出した。
その風景を僕は「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」に書き留めていた。

宙ぶらりんの会話(「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」p27)

「どや、哲男きよったし、寿司でも取ろか」と父。
「ええなあ。そうしよ」と母。
そして寿司が届く。
「今度、ピザちゅうもんを取ってみよか」と父。
「ピザか……。おいしいのんか?」と母。
「知らん。食べたことない。けど、食べてみたい」
「テレビの音、ちょっと下げへんか……」
「しかし、便利な世の中やなあ。電話一本でなんでも届く」
「お茶、いれてえなあ……」
「ほか弁も出前してくれるんやて」
「お箸ある?」
「うん、ピザにしよ」
時間はゆっくり流れてゆく。

夫を亡くして6年。母はまだ父との暮らしの細々を鮮やかに記憶し、ひとつひとつの思い出をトレースしながら日々過ごしているのかもしれない。
届いたピザを目の前に母が呟いた。
「お父ちゃんにも食べさせてあげたかったわあ」
「どや? はじめてやろ、ピザ食べるのん。おいしいか?」
「うん、おいしいわ。けど……。お父ちゃんいやはったらもっとおいしかったやろな」
母はさみしそうに言った。暮らしを共にしてきた人が、いつもいるべき人がそこにいない。人生の最晩年に誰もが味わうさみしさかもしれない。ピザの味はそのさみしさを埋めてくれただろうか。
5月9日日曜日。この日は母の日だった。
この日はまた、父の93回目の誕生日だった。生きていれば、母の日と誕生日を一緒に祝っていただろう。
そして、一緒にピザを頬張っていただろう。

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「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)
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発行:揺れて歩くニュース編集室
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