年明けましておめでとうございます。って、もう13日ですけどね。昔はね、15日が成人の日で、ラグビーの日本選手権があったりして、もっと昔は小正月、藪入りなどと言って、まだまだ正月気分が抜けない時分で、のんびりとしていたなあ。こんな話をするととっても年寄りくさいですね(笑)しかし、そんなことひとつをとってみても、とっても忙しない時代になったと思います。僕なんかは時代について
いけなくてあたふたしてしまいます。そんなこともあって、もっとゆっくり生きてもいいんじゃないかと思い、清水個人の今年のテーマは〈Let’s sloth ! なまけよう!〉です。ゆっくりじっくり地べたを這うようにして、1歩ずつ進んで行けたらと思う清水哲男です。今年もよろしく!
INDEX
● ● ●
Prof. 田川文彦の揺れる音楽道
彼岸 Looking for another day in paradise
「彼岸 Looking for another day in paradise」
https://soundcloud.com/yurete_aruku/looking-for-another-day-in-paradise
現世を諦め彼岸を夢見る。決して弱音は吐かないが、小さくなった背中が苦しみ、
悲しみを物語る。「あなたはよく頑張っている。よく頑張った」誰もがそう思う。
彼岸はもっと幸せになれよと。
清水哲男写真集「揺れて歩く」サウンドトラック https://soundcloud.com/yurete_aruku
● ● ●
揺れて歩く人々の問い vol.53
テーマ:あなたの初夢を聞かせてください。
2023年最初の問いかけです。
笑える夢、腹立つ夢、バカバカしい夢……。夢を見るのは人間だけではなく、ほとんどの哺乳類は夢を見ると言われています。どうだ!これが人間の夢だ!と胸を張れるような夢でも、人間としてサイテーだなと言われそうな夢でも、どんどん聞かせてくださいな
ーー
ということでしたが、ご回答いただけませんでしたので、もう2週間持ち越しま
す。!
ご回答、コメントはこちらへ。
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/posts/2544844242331506/
● ● ●
しみてつコラム「僕ではない」
新しい年を迎えた。時間は止まることなく流れゆく。その流れの中に身を置いていると、自分のちっぽけな命なんてあっという間に生まれて消えていくんだなと思えて仕方ない。人生なんてまるで泡沫の夢だ。100歳を目前にした母はどんなふうに思っていたのだろう。母が旅立ってからそんなことをよく思っていた。
年末母の遺品の中から日記が見つかった。父が亡くなってから詠んだ歌と、その周辺の出来事を細々と記してあった。92歳を過ぎてあらためて書き出したのだ。ノートのそこここに母の生々しい思いが書きつけられていた。その中に正月の気持ちを詠んだ歌があった。
めでたさにみなが微笑む祝い酒白寿を前にこころはずまず
ふと気づくと、このごろは死ぬことばかりを考えている。100歳を生きてきて、もうそろそろかな、もう十分かなと思っても、私は生かされているのだ。私はあとどれくらい生きるのだろう。どこまで生きなければならないのだろう。はやくお父ちゃんのところにいきたい。そんなことを思ってはばちが当たるかも知れないが、今の願いはそれだけです。めでたいお正月も私にとってはこころはずむ日ではないのだ。
何とも言えない気分になった。
若い頃はめでたいばかりの正月だったはずなのに、夫を亡くし、ひとり98歳まで生きて、人知れずさみしさに耐え忍んでいたのだ。僕はいったい何をしていたのだろう。ひとりぼっちにしてはいけないと思い鹿児島に呼び寄せたのだが、母にとっては見知らぬ土地で頼りない息子と暮らすより、最愛の夫との思い出が空気となって漂う京都のあの路地奥の小さな家で、気心の知れたご近所さんやヘルパーさん、旧い友人知人に囲まれて暮らす方が良かったのかも知れない。
僕は母のことを何もわかっていなかったようだ。母だけではない、父も、子どもたちも、他人(ひと)のことなど何もわかっていないのだ。なのにわかったような顔をして……。
それでも幸せでした ありがとう
最後の言葉は誰に向けられたのだろう。
いろんなことはあっても、多分父なんだろうな。
僕ではないと強く思った。
● ● ●
「しみてつのちょっと気になる店」
ラファエル@ベル通り, 鹿児島市
https://www.instagram.com/p/CnLyjnDvAMD/
● ● ●
★種子島写真集「ISLAND LIFE」「ISRAND SCENERY」好評発売中です!。
種子島の風景と暮らしを、展示した作品の中から32点に絞って収録しました。清水哲男には珍しいオールカラーの作品集です。お買い求めは、清水哲男事務所のBOOK SHOPからどうぞ。ちょっぴりお買い得な2冊組も用意しました。
清水哲男事務所のBOOK SHOP https://shop.office432.jp/
清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。