サンクチュアリ いちに食堂@中種子町, 種子島

お寒うございます。今週は全国的に大荒れの天気でしたね。南国鹿児島でも雪が積もりましたし、種子島も吹雪いたそうです。子どもの頃(何年前や!)は雪が降るとうれしかったものですが、交通が乱れたり、様々な被害が出たり、命を落とされる方もあったりで、怖さの方が先に立つようになりました。聞いたところでは夕方6時半に新大阪駅を出発した電車が京都駅に着いたのが午前0時を回っていたとか。
乗客の疲労やストレスを思うととんでもないなと思います。鹿児島では雪に慣れていないこともあり、昨夜は坂道を滑って落ちていく車を見ました。幸い運転していた人に怪我はありませんでしたが、ひやっとする一瞬でした。自然の前では、人ってほんとに頼りないものだなとつくづく思う清水哲男です。

INDEX

  1. Prof. 田川文彦の揺れる音楽道「passing by」
  2. しみてつコラム「家族の日常」
  3. 〈清水哲男写真展「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」最終章〉開催決定!
  4. しみてつのちょっと気になる店
  5. ご購入のご案内

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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道

passing by

「passing by」

https://soundcloud.com/yurete_aruku/passing-by
人はみな宇宙の旅人。果てしない時空を彷徨い、出会い別れる。私たちが出会ってのは、偶然同じ場所を通りがかったから。しかし、またいつか邂逅することを夢見ながら深い眠りにつく。
清水哲男写真集「揺れて歩く」サウンドトラック https://soundcloud.com/yurete_aruku

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しみてつコラム「家族の日常」

仲良くならぶ遺骨。大きい方が母、小さい方が父だ。

2月の終わり大阪で〈「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」最終章〉というタイトルの写真展をすることになった。そのこともあって版元の出版社では本に挟み込む栞をつくってくれることになった。父の死後、ひとりきりになった母が詠んだ歌20首と日記の一文、さらに僕から母へのメッセージという構成だ。
メッセージか……。母が亡くなってそんなに時間が経ったわけでもなく、母のこと、父のこと、家族のこと、いろんなことになかなかけりをつけられずにいるのに……。

お父ちゃんが亡くなってひとりぼっちになって七年。さみしいとこぼすこともなく、あなたは一日一日を大切に前向きに生きていました。でも、ほんとうはお父ちゃんが恋しくてどうしようもないあなたの姿が歌の中ありました。強くて元気なあなたと、さみしくて弱いあなたの間を揺れていたのですね。ごめんね、気づいてあげられなくて。
九十六歳を迎えたお正月、あなたにたずねました。生きるとはどういうことかと。あなたは即座に答えました。「自分の明日を自分の目で見ることや」と。
そうして九十八まで元気に日々を数え、九十九歳は目前でした。百まで生きてほしかった。もっと歌を詠んでほしかった。
さみしいけれど僕は元気です。
お母ちゃん、ほんまにありがとう。

ようやくこんな文章を書き上げた。が、僕は両親のことについていったいどれほどのことを知っているのだろうかと、そんな思いが残った。
15歳で家を出て帰るのは年に数回。42歳で鹿児島に移ってからは1年に1度も顔を合わさなくなった。僕が家族を壊したのだ。両親のことなどわかろうはずもない。
母が90歳を迎えて穴埋めをするように歌集を出す手伝いをし、父に命に関わる大病が見つかってからは足繁く両親のもとを訪ね、不在の時間を取り戻すように慌てて話を聞きはじめた。そんなことで失った家族の時間が修復できるわけではないが、そんなことくらいしかできなかったのだ。最後まで親不孝な情けない息子だ。申し訳ない。
その一方で思う。親子の縁というのはどちらかが亡くなっていなくなったとしても消えるものではないな、と。親と子は、どこまでいっても親と子なのだ。
母は父の遺骨を納骨しなかった。「うちの骨と一緒に納めて」と。いなくなって、見えなくなっても、自分が生きている限り夫婦でいたかったのだろう。
僕はいま身近にふたりの骨壷を置き朝夕語りかけている。ようやく家族の日常が戻ったような、そんな気がしているのだ。

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〈清水哲男写真展「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」最終章〉開催決定!


「お母ちゃんに看取られて逝きたい」父はそれだけを望んでがんを受け容れた――。 父と母が過ごした最後の日々を、ひとり息子が撮り続けた166日間の記録。
この写真展は写真集「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」の中から、余命宣告を受け残された時間を精一杯生きる夫婦の日常をご覧いただきます。一方の当事者母清水千鶴は、夫亡き後7年を生き抜き98歳で他界しました。今回はその後の母の姿もあわせてご覧ください。
〈死にいく自分〉を意識しながらもそれでもまだ〈生きていく自分〉に希望を見出そうとするふたり。最後の日々の風景は、ふたりだけの風景ではなくあなたの風景でもあるのです。
会期:2023年2月23日(木)〜28日(火)
開場:12:00〜18:00
Space Mu
〒543-0042
大阪府大阪市天王寺区烏ケ辻2丁目2−16
06-6771-1168
詳しくは

https://www.facebook.com/events/2491164987703507

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「しみてつのちょっと気になる店」
花小路@新宿街, 天文館 鹿児島市

https://www.instagram.com/p/CngClMfvnMLD/

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★種子島写真集「ISLAND LIFE」「ISRAND SCENERY」好評発売中です!。

種子島の風景と暮らしを、展示した作品の中から32点に絞って収録しました。清水哲男には珍しいオールカラーの作品集です。お買い求めは、清水哲男事務所のBOOK SHOPからどうぞ。ちょっぴりお買い得な2冊組も用意しました。
清水哲男事務所のBOOK SHOP https://shop.office432.jp/
清水哲男事務所近辺にお住いの方には手渡しも可能です。


★「揺れて歩く」ご購入のご案内

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エディション・エフのブックショップ
「しみてつ応援団」の販売サイト
清水哲男事務所のBook Shop
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)

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