新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年はどんな年になるのかなと考えると、とっても重苦しくなるのは僕だけでしょうか。だったら、どんな年にしようかなと、ちょっと前向きに考えてみたいと思います。身近なことでいいんじゃないかな。テーブルに毎日花を絶やさないとか、毎朝コーヒーをいれてみるとか、たまには誰かに手紙を書くとか。僕は、小さなファンタジーを1日ひとつ、想像してみたいと思っています。みんなと小さな幸せをシェアするように。ライナスは言いました。” HAPPINESS SHOULD BE SHARED” ペパーミント・パティは言いました。“IT’S NOT HOW YOU START, IT’S HOW YOU FINISH” 僕もそんな思いで1年を過ごしたいと思います。
INDEX
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物々交換 わかおかみおかわかめ
明けましておかわかめとうございます
屋根より高いおかわかめー
トリック・オア・オカワカメン
おかわかメリークリスマス
こんなもじったセリフを並べ、「おかわかめんカレンダー2021」を作った。
おかわかめとは、ツルムラサキ科の緑色のハート型の葉っぱ。食用で、味は標準的な葉っぱ、食感がワカメのようにつるつるするのが特徴だ。
おかわかめが好きで、葉っぱを被ったキャラクター「おかわかめん」を作った2020年。年末、たまたまネットでカレンダー作成サービスを見つけ、これは…!と作ってみた。
自分のために作ったのだが、意外なことに、欲しいという声をいただいた。
最初に欲しいと言ってくれたのが宮崎の農家さんだった。私はかねてからその人の野菜を食べてみたいと思っていたが、鹿児島に住む私は身近に購入できない。そこで、カレンダーとお野菜を物々交換しないかと提案した。
それから、ほかの人とも物々交換をしている。
物々交換は楽しい。
金額は関係ない。その人が「何にしようかな」と考えてくれたり、その人のお薦めを知ったり、交換した物に「ああ、〇〇さんだなあ」と感じたりすることに、尊さを感じている。
カレンダーは、かぼちゃ、レタス、紅はるか、おかわかめ、しょうゆ、書きやすいボールペン、カレンダー…などに姿を変えた。(その人が考えてくれる物もうれしいが、何より、カレンダーを手に取った時の「今日はいい日になったわ!!!」と見せる笑顔がうれしい)
振り返れば、2017年に鹿児島県指宿市の民宿でおかわかめのプランターと小さな苗(ムカゴ)をもらったことが始まりだった。私はそれをうちで育て、得られたムカゴを人にあげた(これまで15都道府県107人)。その人たちが育てて自分で食べたり、スーパーに出荷したりしている。私は、そうしたつながりから、コーヒーだったりかぼちゃだったり、チャンスだったり勇気だったり小さな幸せだったり…をもらっている。
人生とは、物々交換のようなものである。
我々は日々、いろんなものを誰かにあげ、いろんなものをもらい、そして強く、優しく、豊かになる。
2021年、私は誰に何をあげ、何をもらうのだろう。
今年も、よろしくおかわかめ願います。
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コロナ禍の向こうに人に優しい社会を 山田正博
年が明けました。「明けましておめでとうございます」もマスク越しで距離を保ち、お互いの無事を喜び祈る気持ちを交わす挨拶になりましたね。
今回は新型コロナに巻き込まれ自分が職を失うことになり、初めて知った雇用保険や健保年金のコロナ特例の話などを紹介したいと思います。
退職時に失業給付金を受給するための離職票が雇用主を通して発行されます。そこに記載される「退職理由」により失業給付金や健康保険、年金の支払いに大きな差が生まれます。
退職理由が契約満了や定年退職、自己の意思による自己都合の場合には失業給付金の給付開始は3ヶ月以上先となり支給期間も最大150日。その期間の国民健康保険や年金について減免はありません。
退職理由に本人に責のない場合(リストラや倒産などの会社都合)には失業給付金はすぐに支払われ、支給期間も最大で300日以上になります。新型コロナの影響による閉店や業績悪化による退職の場合にはこちらに相当します。
国民健康保険についても新型コロナの影響による失業の場合には保険料が最大で全額免除になる特例がありますし、国民年金についても臨時特例措置が設けられています。
新型コロナの影響で職を失った方はこういった特例を利用することで再就職までの負担を軽減可能です。
当初は新型コロナ感染に対する恐怖心から感染者やその家族に対する過剰な責任追及や嫌がらせがありました。本人に責が無いにも関わらず学校や会社を辞めざるをえない状況に追い込まれたケースもあります。鹿児島市で最初のクラスターが発生した時にも様々な憶測やデマが飛び交い、個人情報が明かされ、職場にクレームや嫌がらせの電話が入るなどの非常に残念な状況に陥ってました。そんなパニックに巻き込まれて理不尽な理由で職場に居場所を無くして仕事を辞めた人たちは「自己都合による退職」としか分類されないのが本当に残念なところです。
コロナが明けた時に、より「ひとに優しい社会」になりますように。
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しみてつコラム「新しい年になっても」
高校生の頃、ten years after というバンドが好きだった。
「10年後」だなんて、どこにもないおしゃれなバンド名だと思っていた。
中でも“Standing at the station”というブルースが好きだった。
あるブルースマンが旅に出る歌だ。
Gonna leave my blues behind me
Gonna find another town
なんか嫌なことでもあったのかな、なんか挫折したのかな。新しいまちを目指して旅立つんだ。
そぼ降る雨のホームで、列車の到着を待っている。
As I step out of the carriage
The station looks the same
で、見知らぬ駅に降り立つんだけど、そこはどこか見覚えのある駅なんだ。
よくある話かもしれないけど、僕もいつもそんなことの繰り返しだった。そう高校生の頃からずっとね。こんなことじゃダメだ。いつまでこんなことやってるんだろうって、新しいことをやろうと思ってがむしゃらに前に進むんだけど、気がつけばいつもと同じことをやってる……。空回りってやつかな。
50年近く前の冬の駅だった。
「10年後」だなんて、どこにもないおしゃれなバンド名だろ?
そんなことを得意げに、憧れていた女の子に話した。東京に旅立つ彼女を見送りに行った時のことだ。
「10年後笑顔で再会できたらいいね」
そんなことが言いたかったけど、彼女は「ふ〜ん」と言ったきり足元のレールに視線を落としていた。それっきり言葉を交わすことはなかった。
彼女は、いま、どこで、何をしているだろうか。幸せな人生を送っているだろうか。
僕はと言えば、相変わらずホームに突っ立って、次の列車が来るのを待ち続けている。
新しい年になっても、待ち続けているのだ。
“Standing at the station”
https://youtu.be/LauFvoUSsB4
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