ここのところ「新しい生活様式」についていろいろ考えている清水哲男です。そもそもなんでこ難しい言葉を使うんだろう。これって「普段の暮らし様を変えましょう」ってことでしょ。あるいは「ソーシャルディスタンス」ね。これは「近づくな!」ってことでしょ。でもね「自粛」は「自粛」なんですよ。あくまでも「自分」の話ですからね。わかりやすく「やめとけ!」って言ってくれたらいいのにね。ああ、それじゃ「禁止」になるのか……。不要不急の外出は自粛して。外出には必ずマスクを。うがい手洗い、こまめに消毒。って、僕はわかりやすくこもってますけどね。
INDEX
● ● ●
● ● ●
問いかけ「選択と洗濯」
テーマ:選択と洗濯 あなたは、何を選びますか?何を洗いますか?
永山「102歳になる僕の祖母に会いに行くにしても、選択が求められてますね」
清水「俺がお袋との間にふと思うのは、これから何回会えるのかなってこと。今までにないほど考えてるよね」
永山「瞑想の中で自分の行動の一つ一つに意識を向けていくというプロセスがあるんですよね」
清水「他人と会わなくなってるから言葉が重くなって、交わす言葉に思わず口ごもることがあるなぁ」
コメントY「選択と納豆:在宅ワークで洗濯物が溜まり続け、好きな居酒屋のおばあちゃんが免疫つけろと納豆を出すようになった一年でした」
永山「そう言えばテレワークになってずっと同じパーカー着続けてたり、マスクに甘えて一週間ヒゲ剃らなかったりしてます」
清水「ふと気づくと3日ほど風呂入らなかったり・・・そうなっちゃったね」
コメントF「女子は眉毛以外の手入れなし」
コメントU「気をつけようマスク美人」
揺れて歩くラジオ2021年1月8日放送より
https://www.facebook.com/347590299226175/videos/121092559853824/
そこでみなさんに質問です。選択と洗濯、あなたは何を選びますか?何を洗いますか?
毎日選択です。何を洗うか・・・過去の失敗を洗いたい。M.Yさん
命の洗濯をしにインドへ行きたくて・・・いつか行くという選択ができる日が来るのだろうか? S.Nさん
学生時代、いわゆる発展途上国と言われる国々に行って貧困を目の当たりにすると、「選べる」ということがどんなに恵まれていることかと感じた。Y.Kさん
皆様のご意見お待ちしてます。
揺れて歩く人々の問いVol.14
● ● ●
しみてつコラム「母の「春風」」
1月18日は母の97回目の誕生日だった。あと3年で100歳。大正、昭和、平成、令和と4代を生きてきた。気の遠くなるような時間の堆積だ。僕など、あと10年生きたとしても80に手も届かない。
「けど、もうちょっと生きたいなあ」と母は笑う。「あんたも負けんように長生きしいや」と。
誕生日のお祝いに、人に頼んで竹の色紙掛を編んでもらった。若い頃から書を嗜んできた母に、97歳の一言を色紙に書いてもらおうと思ったのだ。
母が選んだ一言は「春風」だった。母は2度半紙に練習をしただけで、躊躇なく色紙に向かった。迷いのない力強い筆の運びだった。まるで、母の筆が軽やかに風を起こすような、そんな気さえした。書き上げると色紙を手に取り、じっと見つめながら言った。
「この一言はな、若い頃よう書いたわ」
もの心ついた頃から成人するまでずっと戦争やった。親戚の人やら、仲の良かったお友だちやら、憧れてた学校の先生やら、身近な人が戦争に取られて……。けどな戦争反対とはなかなか口にできひんかった。みんな負けるとわかってても、こんな戦争やめようとは言えへんかった。いつか神風が吹いて必ず勝つて、そんなアホなことは言えても、戦争反対とは言えへんかったんや。そやしうちはなんかある度に「春風」と書いた。暗くて重苦しい空気を引き飛ばしてって。あの頃が人生の中で一番苦しかった時期やったかもねえ。
長く生きれば生きるほど、辛くて悲しいこともたくさん経験してきたのではないかとたずねると、母はにっこり笑った。
「それが生きると言うことやがな。そやさかい人生は面白いんやがな」
いちばんうれしいかったのは「お父ちゃんに出会ったこと」
いちばん辛かったのは「お父ちゃんと死に別れたこと」
数えてみれば、辛くて悲しいことの方が多いかもしれないなと言うと、母が力を込めて言った。
「人は悲しみを焚いて人生という軌道を走っていくんや。風はその火を大きぃして、前に進む力を強うするんや」
母は風に背中を押されているのではない。
自ら風を起こして毎日を生きている。
春風は母が生きてきた証であり、生きていく力なのだ。
母の「春風」練習風景
https://youtu.be/DjwGGOGrnXo
● ● ●
★「揺れて歩く」ご購入のご案内
● ● ●