INDEX

  1. 横目流し目 クライマックスか!?
  2. Prof. Tagawa の揺れる音楽道 #84
  3. 清水哲男のサンクチュアリ 肴森(あてもり)
  4. 揺れて歩く人々の問い vol.97
  5. 「しみてつコラム」
  6. 写真展のご案内
  7. 清水哲男新刊書のご案内
  8. ご購入のご案内

===

横目流し目 クライマックスか!?

出版から5年、今も売れ続ける「揺れて歩く」

清水哲男写真展「時間の隨」は本日で10日目、残すところ明日、明後日の2日なりました。お運びいただいた皆様、お買い上げいただきました皆様、本当にありがとうございました。書籍も写真も、事前の予想を上回る売れ行きで、これには清水自身がいちばん驚いております。
とりわけ写真作品に関しては、大阪会場から数えて現時点で6点のお買い上げと2点の商談中というこの事態には会場スタッフからも驚きの声が上がっています。
そうなんです。この会場JARFO京・文博での写真展は今年で5年5回目ですが、今まで写真が売れたこともなく「物産展だ」などと揶揄されていたこともあり驚かれるのは当然のことかもしれません。新刊『時間の隨』も好評で毎日補充を重ねるという状況です。これはひょっとして、清水哲男の人生のクライマックスかもしれませんね。
この勢いを維持してあと2日全力で頑張ります。そしてその勢いを来年に繋げようと思います。
写真お買い上げの瞬間。ありがとうございます!

===

Prof.Tagawaの揺れる音楽道 #84
お待たせしました。


お待たせしました。
ゆっくり、じっくり、その時を待つ。たとえその時が来ないとわかっていても、待つ。待つことが人生の大半を占めるとしても、なおも待つ。そうして何を待っているのかすらわからなくなるのだ。
Thank you for waiting.
At last, I thank you for your patience. Slowly, gently, I wait for that moment. Even knowing it may never arrive, I wait. Even if waiting becomes the greater part of my life, still—I wait. Until, at last, I forget what it was I waited for.

音楽:田川文彦
写真:清水哲男
©︎F.Tagawa, T.Shimizu, and Office432, 2025
===

清水哲男のサンクチュアリ
肴森(あてもり)@四天王寺前夕陽ケ丘, 大阪市天王寺区


知人の紹介で出かけた。大阪市天王寺近くの夕陽ケ丘。肴の森とかいて「あてもり」と読ませる。それでスペイン料理だというのだ。それだけでなんだか面白そうだ。
谷町筋から旧熊野街道に入る手前の雑居ビル。階段を数段降りて入った店内は奥行きがあり長いカウンターが続く。その上には大鉢に盛られた料理がずらっと並んでいる。ん!?この風景は……。確かにカウンターの中で働くシェフ、スタッフの出立はバルを思わせるが、この風景は居酒屋といってもいいかもしれない。なるほどそれで「肴森」なんだなと得心する。しかもワカゴボウの炊いたん、若竹煮、フキ煮たん、うすいえんどうの炊いたん、サトイモとイカの煮付けなど和食よりのものも多い。しかしさすがにドリンクメニューに日本酒、焼酎はない。
我々は4人で肴(あて)の全盛をオーダーした。全部で18品。この風景は壮観だった。1品を4人でシェアするとひと口ふた口だが、それが18品あるとちょっとした量になる。ワインを飲みながら、肴をつまみながら、楽しく語らう。いいよるだ。当然のことだがワインがすすむ。パエリアやパスタも食べたかったのだが、これだけでほぼ満腹状態になってしまった。しかしやはりパスタだけでもなんとかとイカスミパスタを。パスタは他に肴森なカルボナーラ、カリオストロの城パスタがあったが、なんの飾りもなく直球で迫ってくるイカスミ一択だろうということになったのだ。これがまた期待どおりの味でまたまたワインがすすむのだった。
スペイン料理をという人には「なんだこれは!?」ということになるのかもしれないが、これはこれで大正解だと思う。かっこいいオーナーシェフは長年有名店で腕を磨き、心斎橋あたりで開いていた店を2024年11月に夕陽ケ丘に移転した。有名料理人がふらっと現れたりするという。
ところで、カウンターに並んだ料理たちをどう呼ぶか……。「お惣菜」「おばんざい」などと呼ぶとほんと居酒屋になっちゃうね。まあ料理は自分の主観で楽しめばいい。そのために美味しいものを提供しますというシェフのやる気が見えてくる。いい店だ。
===

揺れて歩く人々の問い vol.97
あなたは自分が住んでいるまち以外に好きなまちはありますか?


ぼく、清水哲男が今活動の拠点にしている鹿児島、京都、それに最近では大阪が加わりました。まちごとにまったく違った風景がひろがり、人情もさまざまです。でもぼくはそれぞれのまちが好きであることに間違いはありません。鹿児島、京都、大阪が地元だと言ってもいいでしょう。そこであなたにおたずねです。「あなたは自分が住んでいるまち以外に好きなまちはありますか?」
ーー
松園功さん
好きだったのが京都でしたが、暫く遠退いています、逆に最近になり、見直したのが名古屋です。子供の頃はあまり感じなかった街並みも、歳を重ね別の見方がありました。
ーー
山田正博さん
しばらく出張で滞在した東京の大田区蒲田は好きな街です。どの居酒屋のカウンターも居心地良く迎えてくれて駅前も駅裏もヨカ感じでした。
ーー
藤井雅子さん
金沢です。父の生まれ育った街、自分のルーツを感じられる所です。伝統工芸や美味しい食事やお酒、少し足をのばせば和倉温泉等の観光地も素晴らしく、何より人があたたかいのがとてもうれしい街です。
むちゃくちゃ優しいのに何故か車の運転だけは荒めで合流とか入れてくれないのがたまに傷💦💦💦
ーー
コメントいただいた皆さん。ありがとうございました。コメントは以下のページから。
https://m.facebook.com/groups/1651099238372682/permalink/3209917055824218/
次回98回目の問いかけはライブ配信時に発表します。〈揺れて歩く人々の対話テーブル〉でお気軽にコメントくださいね!
===

しみてつコラム
故郷の名前


京都で乗ったタクシーでのことだ。タクシードライバーの胸には『触井園』というプレートがついていた。なんと読むのか……。乗車してからずっと気になっていた。3つ目の信号で思い切って聞いた。
「運転者さん、お名前はなんと読むのですか?」
「フレイゾノ、です。珍しいでしょ。こちらには親戚以外ほとんどいないです」
「こちらというと?」
「鹿児島の名前なんですよ。まあ鹿児島でもそんなに多くはいませんが。鹿児島はなんとかゾノって名前多いんです」
ルームミラーの中で彼は微笑んでいた。ぼくはすかさずこの30年鹿児島で暮らしてきたことなどをしゃべった。
「いやあ。ぼくは鹿児島を離れて40年になります。ずいぶん変わったでしょうねえ。長く帰ってないなあ」
それからしばらくぼくらは最近の鹿児島の話をした。彼がたずねてぼくが答える。新幹線、中央駅、アミュプラザ、天文館の昼と夜、ザボンラーメン、そして桜島。ひと月近く鹿児島を離れているぼくにとって、忘れかけた鹿児島を思い出すリハビリみたいな時間だった。
「ぼくにとって触井園って名前だけが鹿児島なんですよ」
「何か帰れない事情でもあるんですか」と聞いて余計なことだと思った。ドライバーはかすかに笑っただけで何も答えなかった。それからぼくたちは無言で時間を過ごした。降りぎわに彼が言った。
「ありがとうございました。鹿児島のこと聞けてうれしかった」と。そうしてぼくを降ろしドアを閉める直前に叫ぶように言った。
「桜島によろしく!」
桜島は今日も噴煙を上げているのだろうか。少しだけ鹿児島が懐かしくなった。
===

写真展のご案内

清水哲男写真展「時間の隨」

漂い流れ消えていく日々

些細な心の安らぎ、痛みからこの国と社会が抱えた歪み、矛盾、問題まで。
日常の何気ない風景に隠された物語を写真と文章と音楽で読み解く。

@JARFO京・文博(京都市中京区:京都文化博物館)
2025年4月29日(火・祝日)〜5月11日(日)12:00〜18:00
最終日は16:00まで・5/7は休廊日

===

好評販売中!
清水哲男の新刊書のご案内

著者が本著の中で目指したのは流れ行く時間の可視化です。身の回りの何気ない風景、漂う空気、そして人々との出会いを縁に時間を紡いでいきます。

https://shop.office432.jp/items/103499501

● ● ●

★清水哲男YouTubeチャンネル
天文館ラジオ しみてつパラダイス 2025年4月18日号 「桃谷よいとこ一度はおいで」の巻
https://www.youtube.com/live/SRHPWdk5TPs?si=1-S1TZxFlLMmpAo4

★清水哲男YouTubeチャンネルの登録はこちらから!
https://www.youtube.com/@office432

★揺れて歩くニュースバックナンバーはこちらからどうぞ。
https://interearth.jp/archives/category/mail-magazine

★「揺れて歩く」ご購入のご案内
「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」は下記のネット通販をご利用ください。
清水哲男事務所のBookShopでは銀行振込、クレジットカード決済となります。
清水哲男事務所のBook Shop
https://shop.office432.jp/

【「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」概要】
頁数:192p
体裁:B5変形横型(182mm×210mm)
ISBN:978-4909819086
2020年4月15日 初版発行
価格:2420円(本体2200円+税)

======
最後までおつきあいありがとうございました。
本メールマガジンは原則毎月2回隔週にお届けいたします。
次号は5月23日(金曜日)配信予定です。
発行:揺れて歩くニュース編集室
発行者:清水哲男
Mail:info@office432.jp
揺れて歩く人々の対話テーブル
https://www.facebook.com/groups/1651099238372682/
【揺れて歩く&妄想ラジオ】第2、第4金曜日 20:00〜21:00
https://www.youtube.com/@office432