9日の夜だっけ、まん防延長の記者会見で、記者の質問に答えてこの国のトップは、「水際対策は万全だ」みたいなことを言っているのを聞いて、無性に腹が立った揺れて歩くニュース清水哲男です。新型コロナウイルスの感染拡大はどこからはじまったかという話ですよね。新型コロナウイルスは飲食店や酒場から降って湧いたように現れたのではないですよね。おそらく、客の誰かが店に持ち込んだんでしょう。その客は、まちのどこかで感染したにちがいないでしょう。まちへは、この国には、新型コロナウイルスがこの国で生まれたのでなければ、検疫を通り過ぎて入り込んだにちがいありません。ということは、検疫が、国の感染防止策がダメだったということじゃないでしょうかね。それをこの 2年間、ずっと飲食店と酒のせいにしてきたのだと思っちゃう僕はあかんやつでしょうか。
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揺れて歩く人々の問い Vol.35
テーマ:あなたの「オモテ」と「ウラ」を教えてください。
テーマ:あなたの「オモテ」と「ウラ」を教えてください。
人って嫌ですよね。ついつい誰からもよく思われて本心じゃないことを口走っちゃう。「いやいや私は本音で生きていますよ」というあなた、それがすでに本音じゃないはず。「オモテ」と「ウラ」を駆使して生きるというのは、ひょっとすると生きていくための術なのかもしれないし、防衛本能なのかもしれないですね。そう思うと「オモテ」と「ウラ」があるということは、いけないことじゃない気がします。だって、誰だって 100% 出し切って生きるなんてしんどいじゃないですか。ねえ、山ちゃん!
そこであなたにおたずねです。あなたの「オモテ」と「ウラ」を教えてください。
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今回もゆらゆら揺れて歩く人々からコメントをいただきました。
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夜の自分と昼の自分のどちらがオモテなのか自分でも分かってないです。そもそもオモテウラの二面ではなく他の面もあるような・・・四面体、六面体などの多面体かも知れません。見せてる面の反対側・・・(鹿児島市M.Yさん)
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職業が裏方仕事なので表通りを歩く事が殆ど無いですね。表舞台に登れるような実力も気量も無いのかもしれません。
あ、夜の酒場では表裏無く幅広く活動はしていますが、一人で。(鹿児島市H.Mさん)
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仕事上で人に言えない仕事しました。仕事だからと言い訳しながら。あと・・・、ここで言える訳ないでしょう!ねっ清水さん!(西之表市I.Mさん)
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なんか毎回お酒の話ばかりしているようで恥ずかしい気もしますが
私の表裏代々お茶の先生をしているのでお茶関係の方とお酒を飲む時の私はたとえ一升飲んでも酔っぱらう事はありませんが、それ以外の心許してええ相手とのお酒はちゃーんと正しい酔っ払いになります・・・(京都府M.Fさん)
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覚えてられない単細胞なので、どっちも表でどっちも裏だと思いますー。(F.Tさん)
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コメントもぜひお寄せください。
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Prof. 田川文彦の揺れる音楽道
「emergency」
「揺れて歩く」 Soundtrack より https://soundcloud.com/yurete_aruku
「emergency」緊急! 緊急! 心臓音が緊急事態を伝える!
https://soundcloud.com/yurete_aruku/emergency-his-hert
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しみてつコラム「前進する姿」
古い梱の中に、カビの生えたバックを見つけた。父が愛用していたものだ。何か入っていないか、ちぎれそうなファスナーを引き開けてみた。中に小さなメモ帳があった。父がいつもメモを取るのに使っていたものだ。懐かしいな。そう思ってペラペラめくってみた。懐かしい父の字で日常の覚えが書き込まれていた。右隅に線だけで描いた歩く人の姿が。次のページにも、その次のページにも。パラパラマンガだ。一歩ずつ前へ進む姿だ。
父が亡くなる前に僕に話したことを思い出した。
「パラパラマンガ」みたいなもんやで。パラパラ動いてるときは生きてるけど、止まったら死ぬ。俺の生き方はそんなもんやな …… 。そやし動いてんとあかんねん。
けどな、「パラパラマンガ」って、 1 冊のノートの端っこから絶対に抜け出せへんねんな。俺はそれを「動けへん」ととるよりも、「逃げられへん」ととりたいな。逃げんとその場で勝負する。その場で動き続ける。人によっては悲しいなって思うかもしれんな。
それに、消しゴムがあったら、いつでも描き直せるんやで。そう思うと楽しないか。何回でもやり直しきくんやで。おもろいように描き直していく。ははは、俺の人生「パラパラマンガ」で大いにけっこう。
亡くなる数日前のことだった。
何気なく聞いていた「逃げられへん」のひと言が、いま思い返すととても重い。もうどうにもならないことを、父は十分に知っていた。でも僕は知っている。父が決して逃げようとしなかったことを。そうして父は「がんかて笑うて死ねるんや」と言い放ち、実際笑みを浮かべて旅立った。
次は僕が、人生というノートの片隅に、自分が歩いていく姿を描く番だ。前進する自分の姿を。
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